なぜヤエンはアジで、エギはエビなのか?初心者でも納得できる徹底解説【完全版】
はじめに
アオリイカ釣りには大きく分けて「ヤエン釣り」と「エギング」という二つの釣法があります。
どちらもアオリイカを狙う人気の釣り方ですが、不思議なことに使用する餌がまったく違います。
・ヤエン釣り:アジ(生き餌)
・エギング:エビ型のルアー(エギ)
この違いに「なぜ?」と思った方も多いのではないでしょうか?
この記事では、釣り初心者でもスッキリ理解できるように、アオリイカの習性・釣法の仕組み・心理的な要因まで深掘りしながら、なぜこのような違いが生まれたのかを徹底的に解説していきます。
第1章:アオリイカは何を食べるのか?
1-1. アオリイカの主な食性
アオリイカは肉食性で、以下のような生物を主に捕食しています。
・アジなどの小魚(イワシ・キビナゴなど)
・エビやカニなどの甲殻類
・イカの子ども(共食い)
・タコ、ゴンズイ、キス、ウミヘビなども
つまり、アオリイカは魚も甲殻類も両方捕食する雑食系のハンターです。
そのため、「アジでもエビでも喰う」のが基本になります。
1-2. では、なぜ釣法によって使う餌が違うのか?
答えはシンプルです。
**「釣り方がまったく違うから」**です。
この違いを掘り下げていくために、まずはヤエン釣りとエギングの基本から理解しましょう。
第2章:ヤエン釣りとは?【生きアジで自然に抱かせる釣り】
2-1. ヤエン釣りの仕組み
ヤエン釣りは、**生きたアジを使ってアオリイカに抱かせる「泳がせ釣り」**です。
針は最初からついておらず、アオリイカがアジに抱きついたのを確認してから、仕掛け(ヤエン)を投入して引っ掛けます。
2-2. なぜアジを使うのか?
理由は3つあります。
(1)リアルだから本気で抱いてくれる
アジは生きて泳ぐため、光の反射、震える動き、逃げようとする反応すべてが本物。
アオリイカの高い視力でも「偽物だ」と気づかれにくく、自然に抱かせることが可能です。
(2)抱いている時間が長い
生き餌なので、アオリイカは食べやすく安心して抱きます。
結果として、ヤエン投入までの時間的猶予があるのです。
(3)針が見えないから警戒されない
針は後から送り込むため、最初はアジそのものだけ。
警戒心の強い個体でも、初動は無警戒に抱きやすいのです。
2-3. ヤエン釣りは「本気食い」を狙う釣法
ヤエン釣りは、イカが「確実にこの獲物を食べよう」と判断して抱き続けたときに、針を送り込んで仕留めるスタイルです。
そのため、「いかに自然に、違和感なく抱かせるか」が命です。
→ そのために**“リアルな生きアジ”が最も適している**のです。
第3章:エギングとは?【フェイクでだます攻撃本能刺激型】
3-1. エギングの仕組み
エギングは、エギという疑似餌(ルアー)をシャクって、跳ねさせて動かし、アオリイカの反射や興味を引き起こす釣りです。
竿の操作(シャクリ)でアクションをつけて誘い、アタリが来たら合わせて掛けます。
3-2. なぜエビ型のルアーなのか?
エギは見た目がエビに似た形をしていますが、それは以下の理由からです。
(1)エビはアオリイカがよく食べる
自然界でもアオリイカはエビ類を好んで食べています。
小さな甲殻類の動きや跳ねるアクションに強く反応します。
(2)エビ型の形状がダートアクションに最適
エギは「左右にピュッピュッと跳ねる動き(ダート)」をさせやすい構造をしています。
これはエビの逃げ方に非常に似ており、アオリイカの本能にスイッチを入れる動きなのです。
(3)小魚にも見える「抽象的なフォルム」
エギはエビにも小魚にも見えるような中間的なデザイン。
つまり「なんか食えるかも」とイカに思わせることで、とっさの反応=抱きつきを誘うのです。
3-3. エギングは「攻撃本能」を刺激する釣法
エギングは、イカが「何だこれ!?」と興味・怒り・反射で抱きつくタイミングを狙って掛ける釣りです。
そのため、**“騙して釣る”**のが基本です。
→ だから、「動き」「視覚刺激」「シルエット」などの要素が重視され、エビ型が最適化された形になったのです。
第4章:両釣法の違いを比較表で整理!
| 比較項目 | ヤエン釣り | エギング |
|---|---|---|
| 餌の種類 | 生きアジ | エビ型のルアー(エギ) |
| 目的 | 本物を抱かせてから針を入れる | フェイクに反応させて掛ける |
| イカの行動 | 本気で捕食している | 興味・怒り・反射で抱く |
| タイミング | 長時間抱く → 仕掛け投入 | 一瞬のアタリ → 即合わせ |
| 成功の鍵 | 餌のリアルさとアプローチ | アクションと誘いの技術 |
第5章:釣り人目線でのメリット・デメリット
【ヤエン釣り】
メリット:
・大きなアオリイカが狙える
・比較的抱かせやすく、チャンスは多い
・一発大物が釣れる可能性大
デメリット:
・活きアジの用意が手間(生かして運ぶ必要)
・釣り場や時間によってはアジが弱りやすい
・ヤエン投入のタイミングが難しい
【エギング】
メリット:
・手軽に始められる(エギとロッドだけ)
・広範囲を探れる
・スピード感のある釣りが可能
デメリット:
・スレたイカは見向きもしないことがある
・アクションやレンジ操作などに技術が必要
・小型サイズが多くなる傾向
第6章:それでも共通しているのは「アオリイカは頭が良い」
アオリイカは非常に知能が高く、環境の変化や仕掛けの違和感に敏感です。
だからこそ、**「リアルで自然」なアプローチ(ヤエン)と、「刺激とスピード」で騙す(エギング)」**という二極化した釣り方が成立しているのです。
第7章:ではどちらがオススメ?
初心者にはエギングからがおすすめ
・道具が少ない
・コストが安い
・準備が簡単
しかし、釣れる確率を重視するならヤエンです。
特に春の大型シーズンにはヤエンの方が釣果が安定する傾向があります。
おわりに:エギは「騙し」、ヤエンは「信じさせる」
ヤエン釣りは「本物のアジで信じさせる釣り」
エギングは「エビ型のルアーで騙す釣り」
アプローチは違えど、どちらもアオリイカの習性を徹底的に理解し、攻略するための奥深い釣法です。
どちらが正解かというより、「状況や好みによって使い分ける」ことが一番の正解です。
ぜひこの記事が、あなたのアオリイカ釣りライフのヒントになりますように!

