はじめに:プランクトンは海の命の源
・「海にはプランクトンがいる」とはよく聞きますが、実際にどれくらい存在しているのでしょうか?
・釣り人にとっても、水中のプランクトンの多さや種類は魚の活性や集魚効果に関わる重要な要素です。
・今回は「海の何%にプランクトンがいるのか?」「1リットル中にどれくらい?」「何種類いるのか?」を科学的に、わかりやすく解説します。
海の中でプランクトンが存在する割合は?
🌍プランクトンは「海のほぼ全体」に存在!
・海全体の体積に対するプランクトンの占有率は0.00001%未満と微々たる量ですが、
・海水の表層0~200mまでには圧倒的な密度で存在しており、実質的に**「海の表面層全体に分布」**しています。
✅つまり、海の表面を中心に、光の届く範囲に多く存在しているのです。
プランクトンは海面だけに浮いている?
・よく「プランクトン=海面を漂うもの」と思われがちですが、それはごく一部です。
・光合成をする「植物プランクトン(フィトプランクトン)」は、
太陽光が届く深さ(およそ100〜200m)に多く存在します。
・一方、「動物プランクトン(ゾープランクトン)」は昼間は深く、夜に表層へ浮上する「日周鉛直移動(にちしゅうえんちょくいどう)」を行います。
✅海面だけでなく、中層~深層にかけて時間帯によって垂直移動しているのが特徴です。
1リットルの海水に含まれるプランクトンの数は?
・1Lの海水には平均して
数千~数百万個のプランクトンが含まれています。
🌱植物プランクトンの例(1Lあたり)
| 種類 | 含有数(目安) |
|---|---|
| ケイ藻類 | 1000万個以上 |
| 渦鞭毛藻(うずべんもうそう) | 50万個〜100万個 |
| その他(微細藻類など) | 数十万個規模 |
※春の「プランクトンブルーム(大発生)」期には、1Lあたり1億個を超えることもあります!
世界の海にどれくらいの種類がいるのか?
・現在、海洋プランクトンとして名前が付けられている種は約3万〜5万種
・しかし、DNA解析やメタゲノム解析によって
潜在的には数百万種存在している可能性があるとされています。
✅主なプランクトンの分類
| 分類 | 特徴 |
|---|---|
| 植物プランクトン(フィトプランクトン) | 太陽光で光合成する/海の酸素の7割以上を作る |
| 動物プランクトン(ゾープランクトン) | 植物プランクトンを食べる/魚類のエサになる |
| 原生生物プランクトン | 微小な単細胞生物(例:アメーバ)/捕食性もあり多様 |
| 原核プランクトン | 極小でシアノバクテリアなど/栄養循環に関与 |
プランクトンと釣りの関係は?
・プランクトンの密度が高い場所は、小魚が集まりやすく、
それを狙う大型魚の接岸の目安にもなります。
・夜釣りで光を当てるとプランクトンが寄り、それを追ってアジ・イカ・カマスなどが活性化することも。
・フカセ釣りの「集魚剤」には、プランクトンに似せた粉末や匂いが含まれており、魚の摂餌本能を刺激します。
【まとめ】プランクトンは「海の見えない主役」
| 項目 | 要点まとめ |
|---|---|
| 分布 | 光が届く表層に最も多く、実質「海の全体」に存在 |
| 密度 | 1Lあたり数万〜1億個。季節や場所によって大きく変動 |
| 種類数 | 確認済み3万〜5万種。潜在的には数百万種 |
| 生態 | 昼夜で上下移動/食物連鎖の根幹を支える存在 |
| 釣りとの関係 | プランクトンが魚の群れ・釣果に直結する重要要素 |
最後に:プランクトンを知ることで「釣りの成功率」も上がる!
・海の中で最も目に見えない存在、プランクトン。
・しかし、その存在が魚を呼び、釣果を左右する鍵であることは間違いありません。
・釣り人にとっても、自然にとっても、プランクトンは「命のはじまり」なのです。


