ある日の海辺、岩の上に**絡まり合った3本のエギ(餌木)**が漂着していました。
潮に揉まれ、海藻や貝殻に覆われたそれらは、もはや本来の姿を失っており、“釣り道具の末路”を静かに物語っています。
これは、ただの釣り道具の残骸ではありません。
この記事では、漂着したエギから見える釣り人のマナー、環境問題、そして道具管理の重要性について掘り下げます。
🦑 見つかったのはエギ3本…なぜ絡まっている?
写真から分かる通り、今回打ち上げられたエギは以下のような特徴を持っています。
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いずれも布巻タイプの一般的なイカ用エギ(2.5~3.5号程度)
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海藻や貝殻、小石が付着し、長期間海中に沈んでいたと推測される
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3本すべてが同じロープに絡まっている状態
これは、ライン切れや根掛かりによって失われたエギが、海流で絡まり、漂流・打ち上げられたと見られます。
🎣 なぜエギは海に残されるのか?3つの原因
① 根掛かりによるロスト
岩場や海藻帯で使用するエギは、根掛かりしやすく、無理に外そうとしてラインが切れることが多いです。
② ラインの強度不足
エギングで使用するPEラインは細いため、劣化や摩擦に弱く、高切れしやすいのが難点。メンテナンス不足による断裂も原因になります。
③ ライントラブル・バックラッシュ
初心者に多いのがキャスト時のトラブル。特に風の強い日や夜間、視界が悪いと絡まりやすく、そのまま海に落としてしまうことも。
🌊 そのまま放置すれば“海のゴミ”に
エギは鉛やプラスチック、布を使用した製品です。
このような釣り具が海中に残ると…
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鉛による重金属汚染のリスク
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他の生物が誤飲する可能性
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景観悪化や観光地としての評価低下
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釣り人への“マナーの悪さ”というイメージ拡大
近年では、磯場や堤防に放置されたルアーが増加しており、「釣り人=環境を汚す存在」という誤解を招く要因にもなっています。
🔧 エギのロストを防ぐ5つの対策
釣り人が今すぐ実践できる対策は以下の通りです。
① 根掛かり回避のために着底後すぐにシャクリを入れる
② エギのサイズや重さを、地形や潮流に合わせて選ぶ
③ PEラインとリーダーの結束部を定期的にチェック
④ 強風時は無理にキャストせず、安全なポイントを選ぶ
⑤ ラインが切れたら、可能な限り引き上げ回収を試みる
釣りの腕前だけでなく、自然への配慮も一流の釣り人の証です。
🗑 「拾う釣り人」が評価される時代へ
このようなエギを見つけたら、できれば拾って処分するのがベスト。
SNSでは「#拾った釣りゴミ」などのタグも広がり、釣り人自身の手で環境美化を進める動きもあります。
写真のような状況が減るよう、1人1人の心がけが大切です。
✅ まとめ
今回の漂着エギ3本は、釣り人なら誰しもが一度は経験する“ロスト”の末路。
しかしそのまま放置すれば、環境を損ない、釣り場そのものの未来を奪うことにもつながります。
✅ 根掛かりやライン切れの防止
✅ 道具のメンテナンス
✅ ゴミを見つけたら拾う心がけ
これらが、**釣り人としての“真のマナー”**です。


