釣り業界が辿ったブランディングの失敗とは?
他業界が「クリーン」「かわいい」「清潔感」を前面に出し、ユーザー層の拡大を図る中、釣り業界だけが「真っ黒」「厳つい」「おやじ感」を押し出してきました。
その結果、どうなったか。若年層や女性の参入が減り、市場規模は縮小。
これは大手メーカーの「目先の利益優先」が招いた、典型的なマーケティングの失敗例です。
「真っ黒ブランディング」が意味するもの
釣り具のパッケージ、広告、YouTubeのサムネイル、展示会ブース。
どれを見ても、黒・赤・金を基調にした厳ついデザインが目立ちます。
モデルも「怖そうなおっちゃん」が中心で、笑顔よりも威圧感。
初心者が見たときの印象はこうです。
・なんか怖い
・玄人向け?
・入りにくい趣味だな…
まるで軍事用品か格闘技用品のようなブランディングが、ファミリー層やライト層を遠ざけてしまいました。
他業界は「かわいい」で拡大成功
・アウトドア業界はナチュラルカラーと女性モデルを起用して急成長
・キャンプ用品はおしゃれ重視。黒一色ではなく、くすみカラーや木目調が主流
・釣り堀・レジャー施設はポップで明るいデザインで集客成功
釣り以外のレジャー市場は、「カジュアルに始められる雰囲気づくり」に全力を注ぎました。
その一方、釣り業界だけは「俺について来い」スタイルのまま。
なぜ釣り業界は変われなかったのか?
答えは明確です。
大手メーカーが「競技志向」に走ったから。
競技性が強くなると、道具も高価で専門的に。
ブランドは「勝ちたい人向け」になるため、広告も「強さ・実績・武骨さ」を打ち出す方向へ。
その結果、次のような悪循環が生まれました。
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競技系ベテランしか楽しめない世界観が完成
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新規参入者が減る
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売上が落ちる
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さらに競技に依存
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業界の先細りが加速
「明るく・楽しく・開かれた釣り」こそ未来
今の若者や女性、ファミリー層に響くキーワードは「共感」「安心」「かわいい」「気軽」。
具体的にはこんな方向性が必要です。
・道具やパッケージを明るくカラフルに
・モデルに若年層・女性・ファミリーを起用
・初心者向け動画やブログに笑顔と優しいトーンを
・釣りは「遊び」であり「癒し」であるという発信
SNS時代では、「シェアしたくなる釣り体験」が求められています。
魚よりも景色・笑顔・雰囲気が大事なのです。
釣りを楽しんだ者が勝ち
本来、釣りは「誰でも自由に楽しめる最高のレジャー」です。
釣れなくても恥じゃない。
釣り場で笑っている人が一番カッコいい。
それを伝えるのが、これからの釣具店やメーカー、メディアの役割。
「勝つ釣り」より「楽しむ釣り」。
「競う釣り」より「つながる釣り」。
その転換なくして、釣り業界の未来はありません。
まとめ:釣り業界が生き残るために
競技偏重から脱却し、レジャーへと回帰する。
「クリーンでかわいい釣り」の世界観を構築する。
この2点ができれば、釣りは再び“万人の趣味”として復活する可能性があります。
大手メーカーも小売店も、方向性を誤らないように。
「真っ黒」から「カラフル」へ。
その一歩が、釣り文化を未来につなぐ鍵になります。


