海水1リットルの中には、どれくらいのプランクトンが存在しているのでしょうか?
海といえば広大で青く透き通った世界を思い浮かべるかもしれませんが、その中身は肉眼では見えない小さな命で満ちています。
今回は、海水1Lあたりのプランクトンの数や種類、そしてそれが海の生態系や私たちの生活にどう関わっているかを分かりやすく解説します。
■ プランクトンとは何か?~まずは定義から~
「プランクトン」とは、水中を漂って生活する微小な生物の総称です。
泳ぐ力が弱く、水の流れに身を任せて生きるのが特徴で、以下の2種類に大別されます。
・植物プランクトン…光合成を行う。酸素を生み出し、海の栄養の源。
・動物プランクトン…植物プランクトンなどを食べる。小魚やクラゲのエサ。
■ 海水1リットルにどれくらい含まれている?
実は、海水1リットル中にはおよそ1万~10万個以上のプランクトンが含まれているとされています。
・植物プランクトン:1万~100万細胞/L(季節や場所によって大きく変動)
・動物プランクトン:100~1,000個体/Lが一般的
例:東京湾や瀬戸内海などの沿岸部
富栄養化が進んだ海域では、1リットル中に100万個以上の植物プランクトンが検出されることもあります。
逆に、太平洋の外洋など栄養が少ない海域では、1万個程度まで減少することもあります。
■ なぜそんなに多い?~海の栄養源としての役割~
海の中で最も重要な生物と言っても過言ではないプランクトン。
とくに植物プランクトンは、地球全体の**酸素の約50~70%**を作り出しているとも言われています。
つまり、私たちが吸っている空気の半分以上は「海のプランクトンのおかげ」なのです。
さらに、プランクトンはすべての海の食物連鎖のスタート地点でもあります。
・植物プランクトン → 動物プランクトン → 小魚 → 大型魚 → 人間
このように、釣り人が釣って食べている魚も、元をたどればプランクトンが基盤となっています。
■ プランクトンの種類はどれくらい?
プランクトンの種類は数千~数万種類以上存在し、日々新種も発見されています。
【主な植物プランクトン】
・珪藻類(けいそうるい)
・渦鞭毛藻(うずべんもうそう)
・シアノバクテリア(ラン藻)
【主な動物プランクトン】
・カイアシ類(動物プランクトンの代表格)
・クラゲの幼生
・オキアミ、カイミジンコ類など
■ 季節や海域による違いにも注目
プランクトンの密度は、季節や海流、海水温、光の強さなどの影響を強く受けます。
・春~初夏は、光と栄養が豊富なため、植物プランクトンが爆発的に増加(これを「春のブルーム」と呼びます)
・冬や外洋では、光や栄養が少ないため数は減少します
沿岸域では「赤潮」の原因になることも
植物プランクトンが大量発生すると、水が赤く濁る「赤潮」が発生し、魚介類が酸欠で死ぬケースもあります。
■ まとめ:海水1Lには小宇宙が詰まっている
海水1リットル中には、植物プランクトンが最大100万個、動物プランクトンが数百個~千個程度含まれています。
それぞれが、海の命の循環にとって欠かせない存在です。
一見透明に見える海水も、実は目に見えない命がぎっしりと詰まった小宇宙。
釣り人にとっても、魚のエサの源として重要な役割を担っていることを忘れてはいけません。
釣果だけでなく、こうした「見えない海の命」にも目を向けることで、より深く海を楽しめるのではないでしょうか?


