海にはウニやヒトデ、フジツボ、貝類など、「食べにくさ満点」のトゲトゲ生物がたくさん棲んでいます。
しかし、そんな硬くてトゲだらけの獲物を“あえて”選んで食べる魚たちがいるのをご存じですか?
今回は、トゲトゲした生き物を好んで食べる不思議な魚たちと、彼らの進化した「食べ方の工夫」について紹介します。
トゲトゲ生物を食べる代表的な魚たち
● イシダイ(石鯛)
・岩礁帯に生息する大型魚。
・主にウニやサザエ、カメノテ、フジツボなどを好んで食べる。
・強靭なアゴと歯でトゲごとバリバリ噛み砕く。
● クエ(九絵)
・高級魚として知られるハタ科の大型魚。
・ウニやヒトデ、イセエビなど硬い殻をもろともせず丸呑み。
・消化器官も強靭で、トゲが内臓を傷つけない構造に進化。
● ホラガイを食べるホシササノハベラ
・小型ながらも貝を割って中身を器用に取り出す技を持つ。
● アオブダイ(青武鯛)
・サンゴの硬い骨格や岩ごとバリバリ食べる。
・歯が融合して“くちばし”のようになっている。
なぜ、トゲのある獲物をわざわざ食べるのか?
● ライバルが少ない
ウニやカメノテ、ヒトデは他の魚には敬遠されがち。
そのため競争相手が少なく、安定して餌が得られるのがメリットです。
● 高栄養価である
ウニなどは脂質が多く、繁殖期に備えた栄養源として最適。
「痛いけどウマい」のがトゲ獲物の魅力なのです。
● 進化した“トゲ対策”の口と胃
イシダイは臼のような歯でトゲを砕き、クエは内臓にトゲが刺さらない構造。
食べにくい相手を食べるための“特化した進化”を遂げています。
釣り人目線でのポイント
・イシダイやクエを狙うなら、サザエやウニなどのトゲ餌が有効。
・フジツボを使った石鯛釣りは、ベテランの中では定番。
・ただしトゲ餌の取り扱いには注意!素手で触らず、道具を使いましょう。
まとめ:海のグルメ魚は“痛さ”を恐れない!
人間なら思わず敬遠しそうなトゲトゲの生き物たち。
しかし、それをあえて選び抜き、進化の末に“痛みすら旨味に変えた魚”たちが存在します。
「食べにくさ=旨さの証」とも言える海の掟。
釣り人としても、魚の食性を知ることが釣果アップのカギになります。
次回の釣行では、「どんな獲物を食べているか?」に注目してみると、また一歩魚の世界が深く見えてくるかもしれません。


