カワハギの捌き方

カワハギは、その名の通り「皮を剥ぐ」魚として知られ、肝が絶品であることから「海のフォアグラ」とも称される高級魚です。和歌山でもよく釣れ、旬は身なら夏、肝なら秋から冬とされています。

カワハギの捌き方は少し独特ですが、慣れると意外と簡単です。特に肝を潰さないように丁寧に扱うのがポイントです。ここでは、刺身など様々な料理に使える基本的な捌き方をご紹介します。

カワハギの捌き方(基本的な流れ)

1. 下処理(皮むき・内臓取り出し)

カワハギの捌きで最も特徴的なのが、この皮むきです。

  • ツノと口を落とす: まず、頭の上にある硬いツノと、口先をキッチンバサミや包丁で切り落とします。このツノは鋭いので注意しましょう。
  • 頭に切り込みを入れる: 頭の上部にある硬い突起部の後ろあたりに、包丁で切り込みを入れます。この切り込みを起点に皮を剥がしていきます。胸ビレの下あたりまで切り進め、中骨に当たるくらいで止めます。
  • 頭と胴体を外す: 片方の手で頭、もう一方の手で胴体をつかみ、左右に引き裂くようにして頭を外します。この時、内臓も頭側に一緒に付いてくることが多いです。特に肝は大切な部分なので、潰さないように下から支えながら丁寧に外しましょう。他の内臓は捨てます。
  • 皮を剥ぐ: 頭側の切り口から、硬くてザラザラした皮をめくり上げるように剥がしていきます。背ビレや尻ビレに沿って引っ張ると、比較的簡単に剥がれます。この「皮を剥ぐ」作業は、カワハギの名前の由来にもなっています。
  • 水洗い: 内臓を取り出した部分と、肝を軽く水で洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。肝についた血管などが気になる場合は、楊枝などで丁寧に取り除きます。

2. 三枚おろし(刺身用など)

皮を剥いだら、一般的な魚と同じように三枚おろしにしていきます。

  • 血合い骨に沿って切れ込み: 胴体をまな板に置き、背身と腹身の境目にある血合い骨の両脇から、中骨に届くくらいまで包丁で切れ込みを入れます。
  • 背身を切り取る: 背ビレに沿って、血合い骨の筋を残すように背身を中骨から切り離します。
  • 腹身を切り取る: 同様に、尻ビレの際から血合い骨の筋を残すように腹身をそぎ取ります。
  • 反対側も同様に: 裏返して、同じ手順で反対側の身も切り取ります。
  • 腹骨をすく: 身に残っている腹骨を、包丁を寝かせるようにして薄くすき取ります。
  • 小骨を抜く(または切り取る): 身の中央に残っている小骨は、骨抜きで抜くか、小骨のラインに沿って切り落とします。

3. 肝の下処理と保存

カワハギの肝は絶品なので、丁寧に扱って美味しくいただきましょう。

  • 肝の処理: 取り出した肝は、軽く水洗いし、血合いなどをきれいに取り除きます。
  • 肝醤油: 肝を熱湯で軽く茹でてから裏ごしし、ポン酢や醤油と混ぜて肝醤油にするのが一般的です。新鮮なものは生で醤油に溶いて刺身と一緒に食べることもできますが、必ず鮮度の良いものを選びましょう。
  • 保存: その日に食べない場合は、肝はラップに包んで冷蔵庫で保存します。身も、キッチンペーパーで包んでからラップでしっかり包み、冷蔵庫のチルド室などで保存しましょう。

カワハギの旬と料理

  • 身の旬: 身は年間を通して美味しく食べられますが、産卵期を終えた**夏(5月〜8月頃)**は、体力を回復するためにエサをたくさん食べるため、脂が乗って身が柔らかいと言われています。
  • 肝の旬: 肝は、寒くなってくる**秋から冬(11月〜2月頃)**にかけて大きくなり、脂が乗って「肝パン」と呼ばれるほど絶品になります。
  • 主な料理:
    • 刺身: 何と言っても一番のおすすめは刺身です。薄造りにして、肝醤油でいただくと最高です。
    • 煮付け: 身も肝も煮付けにすると美味しくいただけます。
    • 鍋物: アラから良い出汁が出るので、鍋物もおすすめです。肝も一緒に楽しめます。
    • 唐揚げ: 小ぶりのものは、唐揚げにしても美味しいです。

和歌山の海で釣れた新鮮なカワハギは、ぜひこの捌き方を参考に、最高の状態で味わってみてください!特にこれからの時期(秋から冬)は肝が大きくなるので、ぜひ肝を味わう料理に挑戦してみてくださいね。

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