夏のスタミナ食として人気のウナギ。
特に「肝焼き」は、居酒屋メニューやうな重の一品としてもお馴染みです。
では、ウナギの肝にはどんな栄養があるのか?
また、他の内臓は食べられるのか?食べてはいけない部位はあるのか?
この記事では、釣り人や料理人に役立つ「ウナギの内臓の真実」について、詳しく解説します。
食文化と安全性の両面から知っておきたい情報を、しっかり押さえておきましょう。
ウナギの「肝」は実際どこの部位?
まず、「ウナギの肝」と呼ばれている部分ですが、これは厳密には肝臓だけではありません。
一般的に提供される「ウナギの肝焼き」は、以下を含んでいます。
-
肝臓
-
胆嚢(取り除く)
-
胃
-
腸(場合による)
食用として使用されるのは主に「肝臓+胃」の部分で、苦味のもとは胆嚢(たんのう)です。
この胆嚢は必ず丁寧に取り除かれ、苦味や毒素を排除したうえで調理されます。
ウナギの肝に含まれる栄養素
ウナギの肝は、栄養価が非常に高いことで知られています。
以下は、主な栄養素とその効果です。
● ビタミンA(レチノール)
-
目や皮膚の健康を保つ
-
粘膜を強化し、風邪や感染症の予防に効果的
-
100gあたりの含有量は、レバーにも匹敵
● 鉄分
-
貧血予防に効果的
-
特に女性や高齢者におすすめ
● ビタミンB群(B1、B2、B12など)
-
疲労回復や神経機能の維持に関与
-
夏バテ防止に効果的な成分として人気
● DHA・EPA(オメガ3系脂肪酸)
-
血液サラサラ効果
-
脳機能や記憶力アップにも効果があるとされる
まさに**「天然のサプリメント」**といえるほど、優秀な栄養バランスを誇ります。
他の内臓は食べられないの?
ウナギの肝は美味で栄養豊富ですが、その他の内臓には注意が必要です。
● 胆嚢(たんのう)
-
強い苦味があり、誤って食べると中毒症状を起こすことも
-
調理の際は必ず取り除く必要があります
-
生の胆嚢の胆汁を誤飲すると、急性肝障害の恐れも
● 腸
-
繊細な処理が必要
-
生臭さが強く、未処理のままでは食用に適さない
-
一部の地域では味噌煮や唐揚げに使われることもあるが、一般には流通しない
● 消化途中の餌(胃や腸内内容物)
-
腐敗しやすく、雑菌の温床になりやすい
-
食中毒リスクがあるため、確実に取り除くことが基本
「天然ウナギ」は特に注意が必要
釣り人や漁師が扱う天然ウナギでは、内臓処理を自分で行うケースが多くなります。
以下の点に注意しましょう。
● 内臓はすぐに除去する
-
時間が経つと、内臓から身に悪臭が移る
-
捕獲後、なるべく早く締めて内臓を除去することが推奨されます
● 胆嚢破裂に要注意
-
包丁で肝を取るとき、誤って胆嚢を潰すと苦味が身に移ります
-
風味を損なうだけでなく、場合によっては食用不可になることも
● 保存は海水氷 or 冷却袋で
-
暑い時期は内臓がすぐに腐敗するため、真水ではなく海水氷で冷却保存するのがベスト
-
胃や腸の中にある微生物の活動も早く抑制できます
ウナギの内臓を使った地方料理もある?
一部の地域では、ウナギの内臓を丁寧に処理して珍味として提供しています。
例:
-
● 三河地方(愛知県):肝の煮付け、肝のすまし汁
-
● 九州:ウナギの腸を唐揚げにした郷土料理
-
● 岐阜・長良川周辺:天然アユやウナギの内臓入り「うるか(塩辛)」
ただし、十分な知識と処理技術がない限り、家庭や釣り場では避けた方が安全です。
結論:食べていいのは「肝」だけ。他の内臓は慎重に扱おう
ウナギの肝には、豊富なビタミンや鉄分が含まれ、栄養面でも非常に優秀な食材です。
一方で、その他の内臓(特に胆嚢や腸)には食中毒や中毒のリスクがあるため、一般的には食べない方が無難です。
釣り人や家庭料理でウナギを扱う際は、以下を守りましょう。
-
● 内臓処理はすぐに行う
-
● 肝以外は食べず、基本的に廃棄
-
● 胆嚢は絶対に破裂させない
-
● 高温期は海水氷などで急冷保存
安全に、そして美味しくウナギをいただくために、正しい知識を身につけておきましょう。


