和歌山県・紀州といえば、古くからカツオ漁が盛んな地域として知られています。
その中でも特に有名なのが「ケンケン漁(ケンケン釣り)」と呼ばれる伝統的なカツオ漁法。
釣りと漁業の魅力が融合したこの手法は、知れば知るほど奥深く、
しかもカツオの鮮度や品質にも直結する重要な技術です。
今回は、そんなケンケン漁について初めて聞いたという人にもわかりやすく解説します。
ケンケン漁とは?
ケンケン漁は、高速で走る漁船の後方から、擬似餌(ルアー)を流してカツオを釣る伝統漁法です。
関東では「引き縄漁(ひきなわりょう)」とも呼ばれますが、紀州では「ケンケン」と親しみを込めて呼ばれています。
ケンケン漁の特徴
① 疾走する船で疑似餌を引く
ケンケン漁では、10ノット以上の速度で船を走らせながら、
糸の先に付けた擬似餌を水面で泳がせます。
カツオは好奇心が強く、素早く動くものに強く反応するため、
この手法で高確率でヒットします。
② 一本釣りに近い形で釣り上げる
魚群探知機で群れを見つけると、漁師は竿を握り、手釣りまたはロッドで1匹ずつ釣り上げます。
網ではなく「1尾ずつ釣る」ため、魚体を傷めずに漁獲できるのが大きなメリットです。
③ 鮮度抜群の状態で処理される
釣り上げられたカツオは、すぐに活〆や血抜きが行われ、海水氷で急冷。
これにより、色持ち・味・臭みの少なさすべてがハイレベルに保たれます。
なぜ「ケンケン釣り」と呼ばれるの?
諸説ありますが、「ケンケン」という名前の由来は、
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擬似餌の動きが「ケンケン跳ねる」ように見える
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釣り糸を引く音が「ケンケン」と鳴るように聞こえる
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漁師言葉でリズムよく釣れる様子を表現した語感説
など、地域特有の呼び名とされ、今でも親しまれています。
ケンケン釣りの魅力
✔ 魚体が美しい
網でこすられないため、皮も身もきれいな状態で流通します。
刺身やたたきで出されるときの見た目が違います。
✔ 鮮度が段違い
1尾ずつ処理され、即冷却されるため、刺身で食べるには最適な状態。
市場でも高値で取引されることが多いです。
✔ 漁師の技術と瞬発力が活きる
魚探の見極め、進路、速度、仕掛けの選定…
経験と勘が試される、まさに「釣りのプロ」の世界です。
ケンケン漁で獲れたカツオはどこで食べられる?
・和歌山県内の道の駅や漁港直売所
・「生カツオ」や「戻りカツオ」の名で地場流通
・ふるさと納税の返礼品や、通販での取り扱いも増加中
「一本釣り」や「ケンケン釣り」と明記されたカツオは、
品質の証でもあります。見かけたらぜひ手に取ってみてください。
まとめ:ケンケン釣りは“漁”と“釣り”の融合!紀州の誇りある技術
✅ 疾走する船で釣るダイナミックな漁法
✅ 一本釣りで魚を傷めず、鮮度抜群
✅ 経験と勘、技術が問われる職人技
✅ 紀州のカツオは味も見た目もトップクラス
「ケンケン釣り」=紀州の伝統と誇りが詰まった技術です。
釣り好きも、食べる専門の方も、一度は味わってほしい極上のカツオ。
次にカツオを食べるときは、ぜひ「ケンケン釣り」という名前を思い出してください。


