スーパーや魚屋で並ぶカツオの切り身。
サーモンとは違った鮮やかな「赤色」が印象的です。
ではなぜ、カツオの身はあんなに赤いのでしょうか?
実はこの色には、カツオという魚の「生き方・泳ぎ方・生態」が深く関係しています。
今回は、釣り人や料理ファンが知って得するカツオの赤身の理由を、わかりやすく徹底解説します。
結論から言うと「ミオグロビン」が多いから
カツオの身が赤い最大の理由は
「ミオグロビン(myoglobin)」というタンパク質が多く含まれているから です。
ミオグロビンは筋肉中の色素タンパク質で、酸素を貯蔵する役割を持っています。
この量が多いと赤く見え、少ないと白く見えます。
ミオグロビンとは?
・筋肉内で酸素を蓄えるタンパク質
・ヘモグロビン(血液内の色素)と似た働きをする
・酸素をため込むほど色が赤く濃くなる
・運動量が多い魚に多く含まれる
カツオは高速で泳ぎ続ける回遊魚。
そのため、常に大量の酸素を必要とします。
カツオはなぜ酸素が必要なのか?
・カツオは 「高速回遊魚」 です。
・黒潮などの海流に乗り、1年中移動を繰り返します。
・常に泳ぎ続けないと呼吸も止まってしまう「絶え間ない泳ぎ」が特徴。
・最高速度はなんと時速60kmを超えるともいわれます。
この激しい運動量を支えるため、筋肉に大量の酸素貯蔵が必要になる。
その結果、筋肉にミオグロビンが豊富に蓄積 → 赤い身になる というわけです。
他の魚と比較してみよう
| 魚の種類 | 主な筋肉色 | ミオグロビン量 | 泳ぎの特徴 |
|---|---|---|---|
| カツオ | 赤 | 多い | 高速で泳ぎ続ける |
| マグロ | 赤 | 非常に多い | 高速長距離回遊 |
| アジ・サバ | やや赤 | 中程度 | 適度に泳ぐ回遊魚 |
| タイ・ヒラメ | 白 | 少ない | あまり移動しない |
こうしてみると、カツオやマグロの赤さがいかに特別かわかります。
釣り人も知っておきたい「赤身の鮮度管理」
カツオは赤身魚の中でも特に鮮度落ちが早い魚です。
・ミオグロビンは酸素と反応して酸化しやすい
・酸化が進むと「黒ずみ」や「茶色化」してしまう
・臭みの原因にもなる
そのため、釣り上げ後は以下を徹底しましょう。
・素早い血抜き
・内臓処理
・海水氷で冷却(真水氷はNG!浸透圧の差で身質悪化)
・持ち帰ったら即日食べるのが理想
市場での見分け方のコツ
・鮮やかな赤〜ピンク色が新鮮の証拠
・黒ずんでいる場合は酸化が進行
・皮目の銀色がくすんでいないものを選ぶ
・ドリップ(血のような水分)が多いものは要注意
鮮度の良い赤身は、まさにカツオ本来の魅力が詰まっています。
実はマグロより「赤身の純度」はカツオが高い?
マグロは部位によってトロ(脂身)と赤身に分かれますが
カツオは全身がほぼ「赤身」 です。
特に春の「初ガツオ」は脂が少ない分、赤身本来の旨味がダイレクトに感じられます。
これが多くのカツオファンを惹きつける理由でもあります。
まとめ
・カツオの身が赤いのは「ミオグロビン」が多いから
・絶えず泳ぎ続ける高回遊魚ゆえに酸素貯蔵が必要
・赤身は酸化しやすいので鮮度管理が命
・釣り人も市場で選ぶときも、赤さの鮮度がカツオの命
この知識を知っておけば、カツオ料理がもっと美味しく楽しくなります!


