スーパーの鮮魚コーナーで時折見かける「メルルーサ」という白身魚。
普段あまり馴染みがないため、「これはどんな魚?」「美味しいの?」「どこの国の魚?」と疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、メルルーサの正体・味・特徴・流通事情をわかりやすく解説します。
メルルーサとは?正体は深海に棲む白身魚
・メルルーサは「ヘイク(Hake)」と呼ばれる魚の仲間
・タラ目メルルーサ科に属する白身魚
・見た目は細長く、銀白色でやや柔らかい身質
・水深100〜1000mの深海に棲息する種類が多い
世界には十数種類のメルルーサが存在し、釣りではなかなかお目にかかれません。
一般的に日本に流通しているのは、南米沖・南アフリカ沖・北大西洋産が中心です。
メルルーサはどこの国の魚?
・主な産地はアルゼンチン、チリ、ウルグアイ、南アフリカ、スペイン、ノルウェーなど
・日本国内ではほぼ漁獲されないため、ほぼすべてが輸入品
・冷凍加工されて日本に入ってくるケースが多い
特にアルゼンチン沖や南アフリカ沖のメルルーサが多く、日本のスーパーでは「冷凍切り身」として販売されます。
練り物や加工食品の原料にもよく使われています。
メルルーサは美味しいの?不味いの?
結論から言うと「可もなく不可もなく」です。
・身は柔らかく淡白
・クセや臭みは少ない
・脂はやや少なくパサつきやすい傾向
・旨味は控えめ
タラに似た食感ですが、旨味成分がやや劣るため、高級魚という扱いではありません。
・フライ
・ムニエル
・煮付け
・練り製品
などの加熱料理に向いています。
刺身や寿司ネタとしては適しません。
「美味しくない」という声もありますが、これは調理法次第です。
揚げ物や煮込み料理では普通に美味しく食べられます。
メルルーサは安い?
・価格は非常に安価
・100gあたり100円前後が一般的
・冷凍流通が中心のため大量仕入れが可能
同じ白身魚の「タラ」「スケトウダラ」「ホキ」などと並び、安価な白身魚の代表格です。
学校給食、病院食、社員食堂など業務用でもよく利用されます。
このため「安かろう悪かろう」というイメージが先行しがちですが、安全性や品質に問題があるわけではありません。
日本でのメルルーサの用途と流通実態
・白身フライ
・すり身
・ちくわ、かまぼこ等の練り物原料
・冷凍切り身としてスーパーに並ぶ
・外食チェーンの魚メニューに使われる
特に加工品の裏側をよく見ると「メルルーサ使用」と書かれていることもあります。
安定した大量供給が可能なため、日本の外食・中食産業を支える重要な魚でもあります。
メルルーサがスーパーで売られている理由
・価格が安く家計に優しい
・骨が少なく食べやすい
・子供や高齢者にも向いている
・冷凍品のため日持ちが良い
・白身魚需要にマッチする
脂の強い魚が苦手な方や、シンプルに淡白な味を好む方には重宝されています。
アジ・サバ・サンマなど青魚が苦手な方にもおすすめできる魚です。
メルルーサの注意点
・身が柔らかく崩れやすい
・加熱しすぎるとパサパサになる
・淡白なので、ソースや味付けが重要
塩焼きにはあまり向きません。
フライやムニエル、煮付けにすると美味しさが引き出せます。
揚げ物にすると衣の水分保持力でふっくら仕上がります。
メルルーサまとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正体 | タラ目メルルーサ科の白身魚 |
| 主な産地 | 南米(アルゼンチン・チリ等)、南アフリカ、北大西洋 |
| 味 | 淡白、クセなし、旨味控えめ |
| 調理法 | フライ、ムニエル、煮付け向き |
| 価格 | 非常に安価(庶民価格) |
| 日本国内流通 | ほぼ全量が輸入冷凍品 |
釣り人目線での補足
メルルーサは日本近海では釣れません。
釣り対象としては非常にマイナーですが、世界ではトロール漁などで商業漁獲されています。
釣り人が普段口にする魚とは全く別ジャンルの「業務用白身魚」と認識すると良いでしょう。


