海辺で石をめくると、チョロチョロと動き回るかわいらしい姿――
それが「ホンヤドカリ」です。
磯遊びや釣りの最中によく見かけるこの生き物、実はヤドカリの中でも最も身近な存在。
本記事では、そんなホンヤドカリの特徴、生息地、見分け方をわかりやすくご紹介します。
◆ ホンヤドカリってどんな生き物?
・学名:Pagurus filholi
・分類:甲殻類/ヤドカリ科/Pagurus属
・サイズ:体長2〜3cm程度
・分布:日本全国の潮間帯、磯や砂浜の岩場
・見た目:赤褐色の体色、左のハサミが大きいのが特徴
◆ 特徴①:左右非対称のハサミが目印
ホンヤドカリの最大の特徴は、左右のハサミの大きさが違うこと。
特に左側が大きく発達しており、敵から身を守る**「フタ」の役割**も果たします。
このハサミを使って貝殻の口をふさぎ、外敵から身を守るのです。
◆ 特徴②:引っ越し好きな「貝殻住まい」
ホンヤドカリは貝殻に住む生き物で、自分で殻を作ることはできません。
そのため、成長に合わせて大きな貝殻を探して引っ越しを繰り返します。
使用されるのは、バテイラ、ヒメアマガイ、ニシキウズガイなどの空き殻が多いです。
◆ 特徴③:夜行性だけど昼間も見かける
本来は夜行性ですが、潮が引いた昼間でも普通に活動しています。
特に干潮時の磯では、岩陰や海藻の間をチョロチョロと歩く姿が観察できます。
磯遊びの中でも一番見つけやすいヤドカリといえるでしょう。
◆ どこで見つけられる?
ホンヤドカリは日本全国の潮間帯の磯に広く分布しています。
特に以下のような場所に多く生息しています。
・干潮時に露出する磯場
・石の下や岩の隙間
・砂混じりの潮だまり
石をめくると10匹以上隠れていることもあるほど、非常に数が多いです。
◆ 何を食べているの?
ホンヤドカリは雑食性で、海藻の切れ端、小さな生物の死骸、微生物などを食べます。
特に潮だまりに残った有機物を食べることで、海の掃除屋としても知られています。
◆ 釣り人にとってのホンヤドカリ
ヤドカリは釣り人にとって「外道(ターゲット外)」ですが、次のような使い道も。
・ウツボやカサゴ釣りのエサとして利用されることもある
・観察用・ペット用に持ち帰る人もいる(※必ず海に返しましょう)
特に磯で遊ぶ子どもたちには大人気の存在です。
◆ ホンヤドカリと他種との見分け方
| 種類 | 特徴 | 脚の形状 | 生息地 |
|---|---|---|---|
| ホンヤドカリ | 左のハサミが大きい | 毛が少なくすっきり | 磯、潮間帯 |
| ユビナガホンヤドカリ | 脚が細長く毛が多い | モサモサ | 磯 |
| オニヤドカリ | 体が大きく赤みが強い | 全体に毛が多い | やや深場 |
◆ まとめ:ホンヤドカリは海辺の定番アイドル!
ホンヤドカリは、磯遊びでも釣りの途中でも気軽に出会えるヤドカリの代表格。
・赤茶色の小さな体
・大きな左のハサミ
・チョロチョロとしたかわいらしい動き
これらの特徴を覚えておけば、誰でも簡単に見分けられます。
観察したあとは、優しく元の場所に戻して、海の仲間たちと共に守っていきましょう!


