日本近海の海流とは?
日本周辺の海は、複数の大規模な海流がぶつかり合い、世界でも珍しい「海流の交差点」となっています。
この海流の影響で、魚の回遊、季節の釣り物、水温の変化、生態系が大きく左右されます。
主な海流は以下のとおりです。
日本近海を流れる主な海流
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黒潮(暖流)
・フィリピン東方の海域から流れ出し、台湾を経て日本列島の南岸を北東へ
・太平洋側(紀伊半島〜房総沖)を沿って流れる
・世界三大暖流のひとつ -
親潮(寒流)
・ベーリング海〜カムチャツカ半島沖から南下し、東北~北海道の太平洋側へ
・冷たい栄養豊富な水が多く、プランクトンが豊か -
対馬海流(黒潮の分流)
・九州西岸〜日本海へと流入
・日本海側の水温を高く保つ
黒潮とは?──日本にとっての命の川
▍黒潮はどこから来る?
・黒潮の起点は「北赤道海流」
・太平洋のフィリピン東方で分岐し、ルソン島の東を北上
・台湾東岸を通過し、沖縄〜奄美〜屋久島〜紀伊半島南部〜伊豆諸島沖〜房総沖へ
▍黒潮の特徴
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水温が高い(24~29℃)
・熱帯~亜熱帯の海水を運ぶ
・真冬でも水温が比較的高く、南方系の魚を北へ運ぶ役割 -
流速が非常に速い(最大7km/h超)
・世界屈指の「高速海流」
・釣り人にとっては潮のヨレや潮目を見つけるヒントになる -
幅が広い(100km以上)・水深も深い(1000m級)
・「海の川」と呼ばれる理由
・表層だけでなく深海にも影響を及ぼす -
回遊魚や大型魚を運ぶ通り道
・カツオ、マグロ、シイラ、サワラなどの回遊に関与
・アオリイカやシマアジなどの「黒潮系魚種」にも深く関係
黒潮がもたらす恩恵と影響
▍釣り人への恩恵
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暖かい海水により「魚種の多様性」が高まる
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プランクトンの発生が活発になり、それを餌にする小魚→大型魚と繋がる
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回遊ルートが安定していれば、毎年の釣果が読みやすい
▍地域ごとの影響
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紀伊半島〜四国・九州太平洋側は黒潮の直接影響を強く受ける
→ 真冬でも南国系の魚(カンパチ、ヒラアジ、キハダ)が現れる -
伊豆諸島・小笠原では黒潮が生活・漁業に直結
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黒潮の蛇行や大蛇行が起こると、漁場が激変する
→ ブリの接岸が遅れたり、カツオが獲れなくなる年も
まとめ:黒潮は「海の命の動脈」
・黒潮は、フィリピン沖から始まり、日本列島の太平洋沿岸を北東に進む「巨大な暖流」
・その流れは速く、温かく、魚や漁業、釣りに大きな影響を与える
・日本に豊かな海の幸をもたらす、まさに「命の川」といえる存在です


