メッキ(ギンガメアジ、ロウニンアジ、カスミアジなどの幼魚)は、
回遊死滅魚(かいゆうしめつぎょ)と呼ばれる存在です。
釣り人の間でも人気ターゲットですが、
「本来は南方系なのに、寒くなると死ぬのはなぜ?」
「もっと暖かいところに移動すればいいのに」
という疑問を持った方も多いはず。
ここでは、その理由を詳しく解説します。
■ そもそも回遊死滅魚とは?
・南方の暖かい海で生まれた魚の幼魚が
・黒潮などの暖流に乗って北上し
・本来は住めない地域(温帯域)まで流されてくる
この現象で生まれた魚たちを回遊死滅魚と呼びます。
代表例が、メッキ(アジ類幼魚)やソウシハギ、ツバメウオなどです。
■ メッキが移動できない理由
では、なぜメッキたちは寒くなる前に南へ戻らないのでしょうか?
理由は大きく3つあります。
① 体力と泳力が足りない
・メッキはまだ幼魚の段階で漂着しています。
・成魚ほどの持久力や回遊能力がありません。
・大海原を南へ何百キロも泳ぐ体力がないため、その場に留まるしかないのです。
② 移動経路を認識できない
・魚は本能的に潮流や海水温を感じ取る力はありますが、
・「方向を定めて長距離移動する」能力は、幼魚の段階では未成熟です。
・つまり、暖かい方向に泳ごうにも、どちらへ行けばいいかすらわからないのです。
③ 環境に依存している
・港湾、河口、浅場など、流れが緩やかでエサが豊富な環境に依存しています。
・これらの場所から離れれば、エサ不足や捕食リスクに晒されます。
・結果、寒波に襲われるまで、動かずそこに留まる運命をたどります。
■ メッキにとっての「死滅」とは?
・冬に水温が15℃以下に下がると、メッキたちは代謝が極端に低下します。
・動きが鈍くなり、エサも食べられず、最終的には死んでしまいます。
つまり、
メッキたちは、望んで移動しないのではなく、できない状態で冬を迎えてしまうのです。
【まとめ】
メッキ(回遊死滅魚)は
・体力不足
・移動方向を認識できない
・現在地に依存している
これらの理由により、寒さから逃げられず、現地で死滅してしまいます。
釣り人としては、
秋から初冬までがメッキ釣りのゴールデンシーズン。
水温低下とともに姿を消す運命にあることを理解して、楽しみましょう。
【よくある質問】
Q:暖冬ならメッキは越冬できる?
→まれに、暖かい年は越冬する個体も報告されています。
ただし、越冬成功例はごく少数です。
基本的には、冬を越えられない前提で考えるべきでしょう。
Q:成魚になれば回遊できる?
→はい、南方海域に生息する成魚(ロウニンアジ、ギンガメアジ)は広範囲を回遊できます。
ただし、温帯に流れ着いたメッキは成魚になる前に冬を迎えるため、そこまで至りません。


