「回遊魚」と聞くと、ブリやマグロなどの大型魚をイメージする方が多いでしょう。
しかし回遊魚には、実はさまざまなタイプ・目的・行動パターンがあり、それぞれに明確な特徴があります。
この記事では、回遊魚の分類、代表魚種、それぞれの特徴を、釣りや水産学の観点からわかりやすくまとめました。
◆ 回遊魚とは?
回遊魚とは、一定の目的をもって長距離・広範囲を移動する魚のこと。
その移動には、繁殖、餌の確保、水温変化の回避など、さまざまな理由があります。
◆ 回遊魚の3つの分類とそれぞれの特徴
① 外洋性回遊魚(広域回遊型)
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特徴:
・太平洋や日本海など外洋を数百〜数千km移動
・常に泳ぎ続けないと呼吸ができない種類も
・高い遊泳力と体温調節能力を持つ -
主な魚種:
・マグロ(クロマグロ、キハダ、ビンナガなど)
・カツオ
・シイラ
・カジキ類 -
釣りポイント:
・船釣り(遠征)やトローリングが主流
・潮目・海流・水温帯が鍵(例:黒潮接岸エリア)
② 沿岸性回遊魚(季節回遊型)
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特徴:
・特定の海域(日本近海)を季節や水温に応じて移動
・漁港や地磯からも狙える魚種が多い
・回遊ルートに乗れば爆釣も期待できる -
主な魚種:
・ブリ(ワラサ、ハマチ)
・サバ(マサバ、ゴマサバ)
・イワシ(マイワシ、カタクチイワシ)
・アジ(マアジ) -
釣りポイント:
・堤防・サーフ・地磯でも可能
・群れの接岸タイミングが重要(朝マヅメ・夕マヅメ)
・サビキ、メタルジグ、泳がせ釣りが有効
③ 産卵回遊魚(両側回遊型)
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特徴:
・海と川を往復しながら一生を過ごす
・成長段階で生活場所が変わる(汽水域や淡水域を含む)
・産卵のために長距離を移動する特殊な生態 -
主な魚種:
・サケ
・アユ(降海型)
・ウナギ(ニホンウナギ)
・ボラ -
釣りポイント:
・川と海の合流域が好ポイント
・遡上シーズンや河口域に群れが集中
◆ 回遊魚に共通する特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 身体の形状 | 紡錘形(流線型)で水の抵抗を減らす |
| 尾ビレ | V字型やフォーク型で高速遊泳に適応 |
| 筋肉構造 | 赤身筋が多く、持久力が高い |
| 呼吸方法 | 泳ぎながら鰓に水を通す(停まると酸欠になる種も) |
| 群れの行動 | 大群で行動することで捕食・敵からの回避効率アップ |
◆ 回遊魚を釣るときのヒント
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海水温をチェックする:20℃〜24℃帯が回遊魚のベストゾーン
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潮通しが良い場所を選ぶ:岬先端や外洋に面した地磯、沖堤防など
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ベイト(小魚)の存在がカギ:イワシやアジがいれば、その下に青物あり
◆ よくある質問(FAQ)
Q:アジやイワシは本当に回遊魚?
→ はい、特にマアジやマイワシは「沿岸性回遊魚」に分類されます。
居着き型もいますが、広範囲を群れで移動する個体も多数存在します。
Q:なぜ回遊するの?
→ 水温・酸素濃度・餌・産卵場所などの要因により、最適な環境を求めて移動します。
生存戦略の一つです。
◆ まとめ
「回遊魚」と一言で言っても、その生態や行動パターンには大きな違いがあります。
釣果を左右するのは「いつ・どこに・なぜ回遊しているのか」を読み取る力。
魚種ごとの分類と特徴を知ることで、釣りの精度も格段にアップします。
海の変化を読む力が、回遊魚攻略の最大のカギとなるのです。


