和歌山のアオリイカ釣りの特徴
① ヤエン釣りが圧倒的に盛ん
・ヤエン釣りとは、生きたアジを泳がせてアオリイカを寄せ、ヤエン(針金状の仕掛け)を滑らせて掛ける釣法。
・関西圏では特に和歌山がヤエン釣りの本場とされ、多くの釣り人が実践している。
・特に冬〜春の大型アオリイカ狙いでウキ釣り(泳がせ釣り)よりヤエン釣りが主流。
② エギングとウキ釣り(泳がせ釣り)も人気
・秋の新子シーズンはエギングが中心。
・冬〜春の大型狙いでは、ウキ釣り(アジ泳がせ)もあるが、ヤエン釣りの方が人気。
・ヤエン釣りはアタリを取ってから仕掛けを入れる「待つ釣り」なので、ベテランが多い。
③ 磯釣りが多く、北西風の影響を受ける
・和歌山は磯場が多いため、秋以降は磯からの釣りが主流。
・冬は北西風が強くなるため、風裏の漁港や磯を狙う必要がある。

他の都道府県との違い
【瀬戸内エリア(兵庫・岡山・広島・香川など)】
・ヤエン釣りは少なく、エギングが主流。
・港や藻場でのサイトフィッシングが多い。
・水深が浅いため、シャロータイプのエギが活躍。
【四国(徳島・高知・愛媛)】
・徳島:ヤエン釣りが比較的多いが、エギングも盛ん。
・高知:沖磯や漁港でのウキ釣り・ヤエン釣りが人気。
・愛媛:エギングとウキ釣りが中心。ヤエン釣りは少数派。
【九州(福岡・大分・長崎・鹿児島)】
・ヤエン釣りは和歌山ほど多くないが、ウキ釣り(泳がせ釣り)が盛ん。
・長崎・鹿児島は潮通しが良く、大型アオリイカの実績が高い。
・エギングも人気で、特に秋の新子シーズンは賑わう。
【日本海側(福井・石川・新潟・山形・秋田)】
・水温が低く、秋のシーズンが少し遅れる。
・ヤエン釣りはほとんど見られず、エギングとウキ釣りが中心。
・春は大型が狙えるが、冬の釣りは厳しい。
【沖縄】
・ヤエン釣りはほぼ行われておらず、エギングやボートエギングが主流。
・種類が異なり、シロイカ(クブシミ)などが釣れる。

ヤエン釣りが和歌山で発展した理由
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アオリイカの生息数が多い
・和歌山は外洋に面しており、アオリイカの成長が早く大型化しやすい。
・そのため、大型狙いのヤエン釣りが盛んになった。 -
ヤエン釣りに適した釣り場が多い
・潮通しの良い磯場が多く、アオリイカが回遊しやすい。
・漁港でもヤエン釣りがしやすい場所が点在している。 -
関西圏の釣り文化と影響
・関西では昔から「待つ釣り」が好まれる傾向があり、ヤエン釣りが定着。
・和歌山のベテラン釣り師の影響で広まり、今では関西圏のアオリイカ釣りといえばヤエン釣りが代表的になった。
まとめ
✅ 和歌山はヤエン釣りが最も盛んな地域であり、特に冬〜春の大型狙いに適している。
✅ エギングとウキ釣り(泳がせ釣り)も盛んだが、ヤエン釣りの比率が圧倒的に高い。
✅ 磯釣りが多く、風の影響を受けやすいため、風裏の釣り場選びが重要。
✅ 他県ではヤエン釣りは少なく、エギングやウキ釣りが主流のエリアが多い。
和歌山ならではの「ヤエン釣り文化」を活かして、他県の釣りと比較しながら楽しむのも面白い!

