スズキ(マルスズキ)とヒラスズキの違いを、見た目・生息域・味などの観点で解説します。
1. 分類と正式名称
✔ スズキ(マルスズキ)
- 学名:Lateolabrax japonicus
- 英名:Japanese seabass
✔ ヒラスズキ
- 学名:Lateolabrax latus
- 英名:Blackfin seabass
どちらもスズキ科スズキ属の魚ですが、別種です。
2. 見た目の違い
🔹 スズキ(マルスズキ)
✅ 体が細長く、全体的にスマート
✅ 頭がやや小さく、口がそれほど大きくない
✅ 鱗(うろこ)が細かく、体表は比較的滑らか
✅ 体側の銀色の光沢が強い
🔹 ヒラスズキ
✅ 体が幅広く、がっしりしている(ヒラ=平たいイメージ)
✅ 頭が大きく、口も大きく開く
✅ 鱗が大きく、ざらついた手触り
✅ 体色はやや黒っぽく、スズキよりもギラついた銀色
📌 簡単な見分け方
👉 「スズキ=細長い、スマート」
👉 「ヒラスズキ=がっしり、ワイルド」
3. 生息域と釣れる場所
🔹 スズキ(マルスズキ)
✅ 主に 内湾・河口・汽水域 に生息
✅ 岸壁や護岸、砂浜周辺でも釣れる
✅ 比較的流れの穏やかな場所を好む
🔹 ヒラスズキ
✅ 外洋の磯場・荒波の中 に生息
✅ 強い流れのある場所(サラシ)を好む
✅ 大きな波がぶつかる岩礁帯で釣れる
📌 大きな違い
👉 スズキ=内湾・河口に多い
👉 ヒラスズキ=磯や荒波を好む
4. 味の違い
🔹 スズキ(マルスズキ)
✅ 淡白な白身で、クセが少ない
✅ 夏場は「水っぽい」と言われがち(特に汽水域のもの)
✅ 秋~冬のスズキは脂がのり、刺身やムニエル向き
🔹 ヒラスズキ
✅ スズキよりも 身がしっかりしており、歯ごたえが良い
✅ 脂のノリが良く、特に秋~冬は濃厚な味わい
✅ 刺身で食べると、スズキより旨味が強い
📌 味の違いまとめ
👉 スズキ=淡白であっさり、夏場は水っぽいこともある
👉 ヒラスズキ=身が締まり、脂がのって旨味が強い(特に冬)
5. 釣りやすさと難易度
🔹 スズキ(マルスズキ)
✅ 港湾や河口で狙えるため、比較的釣りやすい
✅ ルアー釣りや餌釣り(生きエサ、ミノーなど)が有効
✅ 夜釣りで釣果が出やすい
🔹 ヒラスズキ
✅ 磯場や荒波の中で釣るため、難易度が高い
✅ サラシ(波が砕けて白泡ができる場所)を狙う
✅ 磯専用のタックルが必要(強いロッド、太いライン)
📌 釣りの違い
👉 スズキ=初心者でも狙いやすい(港・河口)
👉 ヒラスズキ=磯釣り上級者向け(波の中での釣り)
6. 価格の違い
✔ スズキ(マルスズキ) → 一般的に 安い(1kg 1,500~3,000円前後)
✔ ヒラスズキ → 高級魚 で、市場価格も高め(1kg 3,000~5,000円以上)
ヒラスズキは漁獲量が少なく、釣るのも難しいため 価値が高い魚 とされています。
まとめ
比較項目 | スズキ(マルスズキ) | ヒラスズキ |
---|---|---|
見た目 | スマートな体型 | がっしりした体型 |
生息域 | 内湾・河口・汽水域 | 磯・外洋・荒波 |
味 | 淡白であっさり | 旨味が強く、脂がのる |
釣りやすさ | 比較的釣りやすい | 磯釣りで難易度が高い |
市場価値 | 安価(1kg 1,500~3,000円) | 高級魚(1kg 3,000~5,000円以上) |
簡単な覚え方 ✔ スズキ=内湾・河口、クセのない白身、釣りやすい
✔ ヒラスズキ=磯場・荒波、身が締まって脂がのる、高級魚
どちらが美味しいのか?
✅ あっさり淡白な味が好きなら「スズキ」
✅ しっかりした食感と脂の旨味を楽しみたいなら「ヒラスズキ」
スズキも調理法によっては美味しいですが、ヒラスズキのほうが「天然の上質な白身魚」として
評価されることが多いですね!