魚の「魚臭い」匂いは主に以下の要因や部位に由来します:
1. 魚体表面(皮膚や粘液)
- 魚の皮膚には、保護や滑りを助けるために粘液が分泌されています。この粘液には、魚特有の匂い成分である**トリメチルアミン(TMA)**が含まれています。
- 特に、魚が死んだ後、体内の細菌や酵素によってトリメチルアミンオキシド(TMAO)が分解されてトリメチルアミンになり、魚臭い匂いが強くなります。
2. エラ(呼吸器官)
- エラは魚が酸素を取り入れるための器官で、特に鮮度が落ちると最も早く腐敗が進む部分です。
- エラには血液が多く含まれているため、酸化や細菌の影響を受けやすく、独特の臭気を放つことがあります。
3. 内臓
- 魚の内臓(特に胃や腸)は消化中の餌や排泄物が残っているため、鮮度が落ちると強い匂いの原因となります。
- 内臓が破れると、アンモニアや硫化物などの化学物質が発生し、悪臭を引き起こします。
4. 脂肪
- 一部の魚(サバやイワシなど脂肪分の多い青魚)は、脂肪が酸化することで匂いが強くなることがあります。
- 酸化による匂いは、いわゆる「生臭さ」の原因となります。
5. うろこや皮の隙間の細菌や汚れ
- 魚の表面に付着した海水、泥、藻などの外部物質も匂いの原因になります。
- 特にウロコの隙間に汚れや細菌が入り込むと、鮮度が落ちるにつれて匂いが強くなります。
まとめ
「魚臭い」匂いは、鮮度や部位によって異なりますが、粘液(皮膚)、エラ、内臓、脂肪が主な
原因です。
鮮度の良い魚は匂いが少なく、むしろ海のようなさわやかな香りがすることが多いです。
匂いを抑えるには、釣った直後にしっかりと血抜きをし、内臓を取り除いて冷却することが効果的です。