伊勢海老、ブリ、真鯛はお正月に使われる縁起魚。これはいつから始まった?

伊勢海老、真鯛、ブリといった祝い魚が正月や祝い事に重宝され始めた歴史には、日本の文化や宗教

的背景、さらには食の習慣が深く関わっています。

それぞれの魚が祝い魚として重宝されるようになった時期と背景を以下に解説します。


1. 伊勢海老

  • 重宝され始めた時期: 平安時代から室町時代
    • 伊勢海老は、古くから長寿の象徴として日本人に愛されてきました。海老の曲がった姿が「長い髭を生やし、腰が曲がるまで生きる」という長寿の願いと重なることから、縁起物として用いられるようになりました。
    • 特に、伊勢地方(現在の三重県)は伊勢神宮があり、神事や祭礼で神様への供物として伊勢海老が捧げられていたため、「伊勢海老」の名が広まったとされています。
  • 背景:
    • 神道の考え方では、海の幸は神々に供える特別な食材とされました。
    • 正月の御節料理には、長寿や繁栄を願う意味で取り入れられたと考えられます。

2. 真鯛

  • 重宝され始めた時期: 奈良時代から平安時代
    • 真鯛は「めでたい」との語呂合わせから、縁起の良い魚として用いられるようになりました。
    • 平安時代には、貴族たちが祝宴で鯛を使った料理を振る舞う習慣がありました。また、当時の貴族たちは色鮮やかで目立つ食材を好む傾向があり、真鯛の鮮やかな赤い色も祝いの席にふさわしいとされたようです。
  • 背景:
    • 鯛は日本近海で獲れる高級魚であり、特に「赤」は祝い事で好まれる色とされました。
    • 伊勢神宮をはじめとした神社への供物としても使われることが多く、その格式が祝い魚としての地位を高めたと考えられます。

3. ブリ

  • 重宝され始めた時期: 平安時代から室町時代
    • ブリは「出世魚」として知られ、名前が成長とともに変わることから、出世や成功を願う縁起物となりました。
    • 武士社会が発展した室町時代には、武士たちが出世を祈願する際にブリが用いられることが増えたとされています。
  • 背景:
    • 関西地方では、特にブリは贈答品として用いられることが多く、「年取り魚」として正月に欠かせない存在となりました。
    • 冬に脂がのって美味しくなる魚であり、豊かな味わいも重宝された理由の一つです。

祝い魚が定着した背景

  1. 神道の影響
    • 神道では、自然の産物を神聖視し、神に捧げる食材として海の幸が重要視されてきました。伊勢海老や真鯛、ブリは地域や文化ごとに特別な意味を持つ存在だったため、祭事や祝い事で重宝されました。
  2. 縁起担ぎ
    • 日本文化では、言葉遊び(語呂合わせ)や象徴的な形状を縁起の良いものとして捉える習慣があります。伊勢海老の姿や真鯛の名前、ブリの成長過程などがその代表例です。
  3. 江戸時代以降の庶民化
    • 江戸時代になると流通が発達し、伊勢海老や真鯛、ブリが庶民にも手が届く存在になりました。
    • これにより、祝い魚としての地位がさらに定着しました。

正月に用いられる縁起魚、ブリ、真鯛、伊勢海老の起源説明。釣太郎

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