天然のブリは季節によって脂肪の含有率が大きく変動し、特に夏場は餌が少ない地域や成長にエネルギーを使うために脂肪が減少し、身がスカスカになることがあります。
脂肪が減少すると筋肉の弾力や水分保持能力も低下し、食味が落ちる傾向があります。
また、寄生虫の増加とも関係する場合があります。
以下は、天然ブリの脂肪含有率の春夏秋冬の変動を一覧表にまとめたものです。
天然ブリの脂肪含有率(季節別)
| 季節 | 脂肪含有率(%) | 特徴 |
|---|---|---|
| 春 | 5~10% | 冬に蓄えた脂肪を消費し始める時期。餌が増え始めるが、脂肪量はまだ控えめ。 |
| 夏 | 2~5% | 脂肪が最も少なく、身がスカスカになりやすい。成長にエネルギーを使うため脂肪が減少。 |
| 秋 | 8~15% | 餌を多く摂取し、脂肪が徐々に増え始める時期。食味も向上し始める。 |
| 冬 | 15~20% | 「寒ブリ」と呼ばれる脂肪のピーク時期。身に脂がたっぷりのり、旨味が最大化する。 |
脂肪減少による影響
- 身のスカスカ感
- 夏場は筋肉中の脂肪が減少することで、身の繊維質感が目立ち、水分量が低下してスカスカに感じられる。
- 餌が少ない地域では顕著。
- 寄生虫の増加
- 夏場にスカスカになると筋肉組織が弱くなり、寄生虫(特にアニサキス)の侵入や発見率が上昇する可能性があります。
- また、水温が高い季節は寄生虫の活性が高くなるため、寄生虫が増える条件が整います。
寄生虫と脂肪の関係
- 脂肪そのものが寄生虫の発生に直接影響するわけではありませんが、夏場のスカスカになった身は防御力が低下するため、寄生虫の浸入が目立つと感じることがあります。
- 寄生虫が多い夏場のブリは、調理時に特に注意が必要です(冷凍や加熱での殺虫処理がおすすめ)。
総括
- 天然ブリは脂肪含有率が夏に最も低くなり、身がスカスカになりやすい傾向があります。冬の「寒ブリ」と比べると脂肪含有率に10~15%以上の差が出ることがあります。
- 夏場に寄生虫が多くなる傾向もあり、食味の低下や寄生虫対策が課題となります。


