海の魚がそれぞれ定位置の水深を持つ理由は、主に以下の4つです。
1. 水圧
水深によって水圧は大きく変化し、魚はそれぞれの水圧に適応した体構造を持っています。例えば、深海魚は体の水分量が多く、水圧に耐えられるように骨や筋肉が弱いです。一方、浅海魚は体の水分量が少ないため、水圧の変化に弱く、深い場所では生きていけません。
2. 光
太陽光は水深によって減衰し、深くなるほど暗くなります。そのため、魚はそれぞれの水深に適応した視覚能力を持っています。例えば、深海魚は暗闇でも見ることができるように、大きな目や発光器官を持っています。
3. 餌
水深によって餌となる生物の種類や量が変化します。そのため、魚はそれぞれの水深に適応した食性を持っています。例えば、浅海魚はプランクトンや小魚を食べるものが多く、深海魚は底生生物や死骸を食べるものが多くいます。
4. 競争
同じ水深に多くの魚が住むと、餌や生存空間をめぐる競争が激しくなります。そのため、魚はそれぞれの水深に適応することで、競争を避けることができます。
これらの理由から、海の魚はそれぞれ定位置の水深を持っているのです。
補足
上記以外にも、水温、塩分濃度、海流などの要因も、魚が定位置の水深を持つ理由として考えられます。
また、すべての魚が定位置の水深を持っているわけではありません。例えば、サケやウナギのように、成長に合わせて水深を変えて生活する魚もいます。