特に「釣ったアオリイカが水っぽくなる」現象の正体も一緒に紐解いていきましょう。
この記事を読めば、エギング後の処理で失敗しにくくなり、美味しい刺身が食べられるようになります!
1. アオリイカはなぜ真水(淡水)を嫌うのか?
→ 浸透圧の関係ですアオリイカは完全な海水魚(海洋生物)で、汽水域(海水と淡水が混じる場所)や淡水域では生きられません。
シーバスやチヌのように塩分濃度の変化に強い魚とは違い、アオリイカの体は塩分濃度が急激に下がると致命的になります。
その最大の理由が浸透圧です。
- 海水:塩分濃度約3.5%(体液とほぼ同じ)
- 真水:塩分濃度ほぼ0%
アオリイカの細胞は海水と同じ塩分濃度に調整されています。
真水に触れると、細胞内の濃い塩分側から外の薄い真水側へ水分がどんどん入ってくる(浸透圧の原理)。
これによって:
- 細胞が膨張・破裂しやすくなる
- 体内のイオンバランスが崩れる
- 呼吸や神経系が麻痺する
- 最悪の場合、数分〜数時間で死んでしまう
だから大雨の後や河口近くで大量の真水が流入すると「水潮(みずしお)」が発生。
アオリイカは塩分濃度が高い深場や沖合へ逃げるため、岸からのエギングが急に厳しくなります。
釣り場での実例
- 大雨直後 → 水面に真水の層ができてアオリイカが底付近や沖へ移動
- 少雨や小雨 → 塩分変化が少なく、むしろ酸素が増えてベイトが活発になり釣れやすいことも
つまり「アオリイカは真水を嫌う」は正しいですが、「少しの雨で即死ぬ」わけではなく、
急激な濃度低下や長期間の低塩分が苦手ということです。
2. 釣ったアオリイカが「水っぽくなる」本当の理由.
多くの釣り人が経験する「釣って持ち帰ったら身がブヨブヨで水っぽい…」現象。
これも同じ浸透圧が原因です。
釣ったアオリイカを真水の氷や氷が溶けた真水に直接入れると、体表から水分を吸収してしまいます。
生きている時は体が調整しますが、死んだ後は調整機能が止まるため、
真水をガブガブ吸って身が膨張・柔らかく・水っぽくなるのです。
水っぽさが出やすいNGパターン
- クーラーに真水氷を入れてダイレクトにイカを入れる
- 氷が溶けて真水だらけの状態で放置
- さばく前に真水で長時間ジャブジャブ洗う
これをすると、せっかくの上品な甘み・コリコリ食感が台無しに…。
3. 釣り人が実践すべき「水っぽくさせない」処理方法
- クーラーには海水氷(または塩を入れた氷)を使う
- イカ同士が重ならないよう新聞紙やキッチンペーパーで仕切り
- 持ち帰ったらすぐ**海水(または薄い塩水)**でサッと汚れを落とすだけ
- 真水は墨がひどい時や砂落としの瞬間だけ最小限に
こうすれば、透明感のあるプリプリの身をキープできます!
アオリイカは繊細な生き物。
だからこそ、真水の影響を理解して扱うと、釣りも処理もワンランクアップします。
もちろん釣太郎の海水氷を使うのがベストであるのは、言うまでもありません。

