船釣りをしていると、
不思議と同じ話が何度も出てきます。
「今日はホタルイカがええみたいやな」
「他はアカンのに、これだけ触るわ」
最初は半信半疑でした。
エサなんて、所詮エサ。
サバでもエビでも、釣れるときは釣れる。
でも、何年も船に乗っていると、
どうしても無視できない“差”があることに気づきます。
ホタルイカを付けた瞬間、
それまで沈黙していた竿先が、
ふっと、入る。
今日はその理由を、
小難しい話は抜きにして、
現場目線でまとめてみます。
ホタルイカは「魚にとって普通のごはん」
ホタルイカが強い最大の理由。
それは、魚にとって不自然じゃないこと。
魚は、
・派手なもの
・見慣れないもの
・違和感のある動き
こういうものほど、
一瞬で距離を取ります。
でもホタルイカは違う。
海の中では、
昔から当たり前に食べられてきた存在。
魚の頭の中では、
「エサ」ではなく
「いつもの獲物」。
だから、
疑う前に口を使う。
この差は、
渋い日ほどはっきり出ます。
匂いが“静かに効く”
ホタルイカを触ると、
正直、結構匂います。
人間からすると、
「ちょっとクセあるな」と感じる匂い。
でも、魚にとっては真逆。
あの匂いは、
内臓が詰まった“生き物の匂い”。
潮に流されて、
じわっと広がる。
強く主張しすぎないのに、
確実に気づかせる。
活性が低い日ほど、
この「静かな匂い」が効きます。
大きさと柔らかさがちょうどいい
ホタルイカは、
サイズが本当に絶妙です。
大きすぎない。
でも、存在感はある。
そして、柔らかい。
魚が吸い込んだとき、
違和感が出にくい。
「ん?」と思われる前に、
そのまま口の中へ。
前アタリから本アタリまでが早いのは、
このおかげです。
夜の船釣りで、なぜか目立つ
夜の海。
船の集魚灯。
そこに浮かぶ影の中で、
ホタルイカは不思議と埋もれません。
冷凍でも、
完全に“らしさ”は消えない。
魚からすると、
「そこにいる理由がある影」。
実際、
夜のイサギ
アジ
根魚
こういう魚ほど、
反応が素直です。
地味だけど、釣り人に優しい
ホタルイカは、
意外とエサ持ちがいい。
ちょっと流し直すくらいなら、
そのまま使える。
付け替えが減る。
手返しが落ちない。
船釣りでは、
これがそのまま釣果に直結します。
「もうダメかも…」の時に出番が来る
エビも反応なし。
サバも触らない。
そんな空気になると、
船の中が静かになります。
そこで、
ホタルイカ。
派手なアタリじゃないけど、
ちゃんと答えが返ってくる。
この“最後の一手”としての強さ。
それが、
ベテランが手放さない理由です。
まとめ
ホタルイカがよく釣れる理由は、
特別な魔法があるからではありません。
魚にとって、
自然で
食べ慣れていて
違和感がなくて
美味しい。
ただ、それだけ。
だからこそ、
渋い日に強い。
エサ箱の隅に、
そっと入れておく。
それだけで、
救われる日があります。
船釣りをするなら、
ホタルイカ。
一度信じて使ってみてください。
きっと、
「ああ、なるほどな」
そう思う瞬間が来ます。

