ふと海を眺めた時、水平線の向こうに見えるあの船。
「一体どれくらい離れているんだろう?」と思ったことはありませんか?
実は、あなたの目の高さ(海抜)と、簡単な計算式さえあれば、あのおおよその距離が一瞬でわかるのです。
今回は、堤防や磯釣りでよくある**「海抜2m」**の視点を基準に、水平線までの距離と、
その向こうにいる船までの距離の出し方を解説します。
見出し1:まずは基本!「水平線までの距離」の公式
水平線までの距離は、地球の丸み(半径)と目の高さから計算できます。難しい数式を覚える必要はありません。この「魔法の数字」だけ覚えてください。
魔法の数字「3.57」
距離(km)は、「目の高さ(m)のルート」に「3.57」を掛けるだけで求められます。
見出し2:【実践】海抜2m(眼高2m)から水平線は何キロ?
では、実際に計算してみましょう。
立ち位置が海面から少し高い堤防や、ボートの上に立っている状態を想定して、目の高さ(眼高)を2mとします。
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$\sqrt{2} \approx 1.414$ (ひとよひとよにひとみごろ)
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$3.57 \times 1.414 \approx \mathbf{5.0 km}$
つまり、海抜2mから見たとき、水平線は約5km先にあるということです。
意外と近いと思いませんか?
見出し3:水平線の「向こう側」にいる船までの距離計算
ここからが本題です。水平線ギリギリに見える船や、マストだけ見えている船までの距離はどう出すのか?
答えは、**「自分の水平線距離」+「相手(船)の水平線距離」**の足し算です。
公式:
シミュレーション:大型船のブリッジが見えたら?
例えば、水平線の向こうに大型タンカーのブリッジ(操舵室)の上半分だけが見えているとします。
大型船のブリッジの高さを海面から約20mと仮定しましょう。
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自分の距離(2m): 先ほど計算した 約5km
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船の距離(20m):
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$\sqrt{20} \approx 4.47$
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$3.57 \times 4.47 \approx \mathbf{16.0 km}$
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合計距離:
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$5km + 16km = \mathbf{21km}$
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結論:
海抜2mの場所から、大型船の上部が水平線ギリギリに見える時、その船は約21km先にいます!
見出し4:対象物別の高さ目安表(海抜2mからの距離)
パッと見て距離がわかるよう、早見表を作りました。
| 対象物(想定高さ) | 自分の水平線(5km) + 対象物の距離 | 合計距離(約) |
| 小~中型漁船 (3m) | 5km + 6.2km | 11.2 km |
| 大型漁船・フェリー (10m) | 5km + 11.3km | 16.3 km |
| 大型タンカー (20m) | 5km + 16.0km | 21.0 km |
| 巨大クルーズ船 (40m) | 5km + 22.6km | 27.6 km |
| 遠くの島・山 (100m) | 5km + 35.7km | 40.7 km |
まとめ:距離感がわかれば海はもっと面白い
「水平線は約5km先」。これを知っているだけで、海の広さの感覚が変わります。
沖に見える船が、実は20kmも先を航行していると分かれば、そのスケールの大きさに改めて感動するはずです。
次回の釣行や海辺の散歩で、ぜひこの計算を思い出して、海の彼方に思いを馳せてみてください。

