最近、
「アオリイカの干物が美味すぎる」
そんな声をよく耳にするようになりました。
これまで
干物といえばスルメイカ。
これは日本の常識でした。
しかし今、
その常識が静かに崩れ始めています。
なぜアオリイカ干物が人気なのか。
スルメイカと何が違うのか。
今回は
味・成分・食感・加工適性を
AIが数値ベースで整理しながら解説します。
そもそも原料イカが別物
まず大前提として、
アオリイカとスルメイカは
同じ「イカ」でも生物として別設計です。
アオリイカ(ミズイカ系)
・水分量 約78〜80%
・脂質 約0.6〜0.9%
・筋繊維 太く均一
・甘味成分 アミノ酸主体
スルメイカ(スルメイカ系)
・水分量 約70〜72%
・脂質 約1.5〜2.0%
・筋繊維 細かく密
・旨味成分 核酸+アミノ酸
この時点で、
干物にしたときの性質は
大きく変わります。
干物加工時の水分変化を数値化
干物の美味しさは
水分の抜け方でほぼ決まります。
スルメイカ干物
・乾燥後水分量 約45〜50%
・水分減少率 約30%以上
結果
・硬くなる
・噛むほど味が出る
アオリイカ干物(一夜干し想定)
・乾燥後水分量 約65〜68%
・水分減少率 約10〜15%
結果
・柔らかい
・甘みが前に出る
つまり
干しすぎない設計が前提。
これが
「アオリイカ干物は別物」と言われる最大要因です。
味覚成分の数値比較
次に
味の正体を数値で見ます。
遊離アミノ酸総量(100g中)
アオリイカ
・約900〜1,100mg
スルメイカ
・約600〜800mg
特に差が出る成分
・グリシン(甘味)
・アラニン(コク)
アオリイカは
甘み方向に突出します。
噛み応え・食感の違い
AI的に食感を分類すると
スルメイカ干物
・噛み始め硬度 高
・咀嚼回数依存型
・後半に旨味が出る
アオリイカ干物
・噛み始め硬度 低
・初動で甘味が出る
・後味が非常にクリア
このため
初心者・子供・女性層にも
アオリイカ干物は受け入れられやすい。
焼いた時の香り成分
干物は
焼いた瞬間の香りが命です。
メイラード反応の起きやすさ
アオリイカ
・水分が多すぎず少なすぎない
・アミノ酸量が多い
→ 香ばしさが一気に立つ
スルメイカ
・水分が少ない
・焦げやすい
→ 香りは強いが荒い
ここでも
方向性の違いが明確です。
なぜ今、アオリイカ干物が人気なのか
理由は3つ。
1
食感が柔らかく
「噛む苦行」にならない
2
甘みが分かりやすく
初回で感動しやすい
3
一夜干し文化の再評価
特に
南紀や九州など
鮮度の良いアオリイカが手に入る地域から
火が付きました。
スルメイカが劣っているわけではない
重要な点です。
スルメイカは
・保存食の完成形
・酒肴として完成度が高い
アオリイカは
・食材としての完成形
どちらが上ではなく、
役割が違う。
ただし
「干物=スルメイカ」という
固定観念は
明確に時代遅れになりつつあります。
まとめ
アオリイカ干物が人気なのは
偶然ではありません。
・水分量
・アミノ酸量
・食感
・香り
すべてが
現代の嗜好に合致しています。
スルメイカは
噛むほど旨い干物。
アオリイカは
焼いた瞬間から旨い干物。
この違いを知ると、
もう「干物=同じ」には戻れません。
今、
アオリイカ干物が注目されているのは
必然です。

