最初に
釣り場で「音を立てるな」とよく言われますが、
果たして魚はどれくらいの距離まで音に反応しているのでしょうか。
人間が聞こえないほどの小さな物音でも、
魚にとっては“爆音”に感じている場合があります。
今回は、水中音の伝わり方と、魚が音を感じ取る範囲を詳しく解説します。
H2:魚は“耳”を持っている
魚にも「内耳(ないじ)」があり、
振動や水の動きを感知する能力を持っています。
人間のように外耳や鼓膜はありませんが、
体の内部にある**耳石(じせき)**が音の振動を感じ取り、方向を判断します。
つまり魚は「空気中の音」ではなく、
**水の振動(波動)**を“音”として認識しているのです。
H2:水中の音は空気中より速い
音は、空気中では秒速340mほどですが、
水中ではなんと約1,500m/秒と、4倍以上も速く伝わります。
そのため、水中では「遠くの音」もはっきり届きます。
魚はこの性質を利用して、
外敵やエサの動きをかなり遠くから察知しています。
H2:魚が音に驚く距離の目安
魚種や状況によって違いはありますが、
研究や観察によると、おおよそ以下のような反応距離が確認されています。
| 魚の種類 | 音に反応する距離(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| アジ・イワシなど小魚 | 約5〜10m | 群れで反応し、一斉に逃げる |
| チヌ・グレなど警戒心が強い魚 | 約10〜20m | 音よりも「振動」に敏感 |
| アオリイカ | 約5〜15m | 振動・水流・光変化にも反応 |
| ハタ・カサゴなど根魚 | 約2〜5m | 近距離の衝撃音に敏感 |
| ブリ・カンパチなど回遊魚 | 約20〜30m | 音よりも波動感知が強い |
つまり、
人が足音を立てたり、クーラーを落としたりする音は、10〜20m先の魚でも感じ取っていると考えてよいのです。
H2:特に警戒されやすい「音」とは?
魚が驚く音には共通点があります。
-
ドンッ!という突発的な衝撃音
-
金属音(タモやギャフのカチャカチャ音)
-
足で岩やコンクリを踏み鳴らす音
-
磯や堤防でのバケツを投げる音
これらは振動波として水中に強く伝わり、魚の感覚器官(側線)に届きます。
側線は体の横にある器官で、水流や微細な振動を感じる“センサー”です。
H2:音に強い魚・弱い魚
魚にも「鈍感なタイプ」と「神経質なタイプ」があります。
音に強い魚(鈍感)
・タチウオ
・ハタ類
・カサゴ類
・サバ
→ 夜行性・底生系が多い。視覚より嗅覚・波動感度重視。
音に弱い魚(敏感)
・アジ
・チヌ
・グレ
・アオリイカ
→ 繊細な動きや水の乱れにすぐ反応するタイプ。
H2:釣り人ができる静音対策
釣果を上げるには、「音を出さない工夫」が大切です。
-
クーラー・バケツは静かに置く
-
足音はゆっくり歩く
-
ギャフやタモを金属面に当てない
-
荷物をまとめて一度に動く
-
スマホ・ヘッドライトを頻繁に点けない
特に静かな夜の堤防では、少しの音でも魚はすぐ警戒します。
釣り人にとって「静かにすること」も重要なテクニックの一つです。
H2:まとめ
魚は人間が思っている以上に、遠くの音や振動を感じています。
・音速は水中で秒速1500m
・魚は側線と内耳で振動を感知
・10〜20m先の物音でも察知される場合がある
・音より“振動”の方が魚に伝わりやすい
つまり、
「音を立てない釣り人」ほど釣果を伸ばすと言っても過言ではありません。
釣り場での一つひとつの動作が、魚の警戒心に直結します。
🧭要約(旧CTA)
魚は10〜20m先の音や振動にも反応する。
足音や金属音は水中に伝わりやすく、釣果を下げる原因に。
静かな立ち回りこそ、釣り上級者の基本マナー。

