最初に
・「いま日本の海の中に生きているアオリイカってどれくらいおるん?」
・「この中で実際に市場に並ぶのは何%?」
・「釣り人がエギングやヤエンで獲るぶんはどのくらい?」
と聞かれたと想定して。
AIが現在わかっている公開情報と。
アオリイカの成長スピードや産卵の分散性をベースに。
11月1日時点の“ありそうな規模感”を出したものです。
正確な資源量調査ではなく。
ブログで説明できるように「根拠のあるざっくり感」を重視しています。
この記事の前提
・ここでいう「アオリイカ」は、国内でいちばんよく食べられているアオリイカ(Sepioteuthis lessoniana、いわゆるシロイカ型)を主対象とします。
・沖縄〜九州〜本州太平洋側〜瀬戸内〜日本海西部という、日本の「暖かめ〜温暖な沿岸」に分布するタイプをまとめて考えます。ウィキペディア+1
・アオリイカは同じ年でも産卵が一か所に集中せず、5〜10月くらいまでだらだらと続き、さらに南の海域では通年産卵します。だから11月でもサイズも月齢もバラバラな個体が海に混在します。ウィキペディア+1
・漁業統計は「イカ類まとめ」「スルメイカ主体」で出ることが多く、アオリイカだけをきれいに取り出せる公的データは少ないです。これはMAFFの白書や各県の小型沿岸漁業の報告でも同じです。農林水産省+2e-Stat+2
・したがって、この記事は「公開されている研究や漁業報告でわかること」+「アオリイカの成長・寿命・産卵分散」+「日本のエギング人気と遊漁人口」から逆算した“AIの推定”です。
まず資源のざっくり上限を決める
11月1日。
日本近海のアオリイカはどうなっているか。
ざっくり言うとこうなります。
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春〜初夏に生まれた「大きめの秋イカ(胴長20〜30cmクラス)」がまだたくさんいる。
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夏〜初秋に遅れて孵化した「ちょい小さめ(胴長15〜20cm)」もいる。
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南側(沖縄・奄美・九州南部)には、もともと通年でいる群れが残っている。ウィキペディア+1
アオリイカの寿命はおおむね1年以内。
しかも成長がめちゃくちゃ速いので。
「去年の在庫が効いている」ことはほぼありません。Cambridge University Press & Assessment+1
今年生まれたものが、今年の秋に大量にいる。
この“1年完結型”が計算をしやすくしてくれます。
そこでAIは。
「日本のアオリイカの年間漁獲・遊漁・自然死などを全部合わせると、秋口で3〜5万トン規模で海に存在していても不思議じゃない」
というラインを仮に置きます。
根拠はこうです。
・西日本の沿岸小型イカ漁は、アオリイカ単独で見れば1県あたり数百〜数千トンにとどまるところがほとんどで。
・これが瀬戸内・九州西岸・四国・本州太平洋側を足し上げても「スルメイカ並みの十万トン級」には乗りにくい。
・さらにアオリイカは成長が速く、産卵も分散するので、秋のタイミングだと「春〜夏にいた個体のだいぶんがもう食われたあと」でもある。
このあたりは西日本のアオリイカ漁業を整理した報告でも、沿岸・小規模・季節的という特徴が繰り返し書かれています。iris.unive.it+2Western Pacific Fishery Council+2
したがってこの記事では。
11月1日時点の“海の中にいるアオリイカの総量”を「3万〜5万トン(=ざっくり4万トン)」と置くことにします。
1杯の平均を500gとすると。
4万トン ÷ 0.5kg = 8,000万杯。
つまり 全国の海でまだ泳いでいるアオリイカは“だいたい8,000万杯前後”というイメージです。
(500gより小さい個体も多いので、杯数はもっと多くなる方向にブレます)
ではこのうち市場に流通するのは何%か
ここがいちばんブログで説明しやすいところです。
11月は西日本で「親ではないがサイズのいい秋イカ」がよく獲れる時期で。
これが直売所・産直・地方卸・寿司店に回ります。tokyostation-yukari.blogspot.com+2foodsaketokyo.com+2
ただし。
アオリイカは
・沿岸1〜30m
・藻場とテトラと小磯まわり
・夜の港湾灯り
など“人のすぐそば”にいるので。
小型船・小定置・刺網・一本釣り・イカヅノ・地元の潜り漁
こうした“超ローカル漁獲”が多く。
全部が市場統計に並ぶわけではありません。
そこでAIはこう分解します。
-
商業漁業としてちゃんと水揚げされ市場に数字が残るぶん
→ 全体の 15〜20% を想定
→ 4万トンの20%なら 8,000トン(=約1,600万杯) -
直売・道の駅・旅館・観光地の即消費で統計に出にくいぶん
→ 全体の 5〜10%
→ 4万トンの7%なら 2,800トン(=560万杯)
これらを足すと。
“人の経済にちゃんと乗る”アオリイカはおおむね20〜30%くらい。
真ん中をとって 25% としておきましょう。
つまり
11月1日現在で泳いでいるアオリイカのうち、最終的に市場・お店・観光の食材ルートに乗るのは「約4分の1」=25%前後
というのがAIの答えです。
釣り人がゲットするぶんはどれくらいか
ここが読者が一番気になるところ。
日本の遊漁統計は細かい魚種まで落ちていませんが。
・秋のエギング人口が山を作る
・西日本の防波堤・地磯・沖磯・ボートでアオリイカ狙いが非常に多い
・しかも1回の釣行で1〜3杯、上手い人で5〜10杯と“家庭消費にちょうどいい量”になる
ことは、レジャー統計や現場の記事からも読み取れます。tyhasegawa.com
そこでAIは。
「遊漁が年間に持ち帰るアオリイカは、海にいる資源の**3〜8%**くらいに収まる」
と見ます。
理由はこうです。
・アオリイカは“釣れる場所にものすごく偏る”ので、空いている海域の資源は最後まで誰にも触られない。
・天候・休日・満月周り・潮周りで釣行数が一気に減る。
・そもそも漁業者と違い「獲り切る」動機が弱い。
・エギングブームはあるが、日本全国のアングラーが一斉にアオリイカだけを狙っているわけではない。
4万トンの 5% を遊漁が取るとすると。2,000トン。
1杯500gなら 400万杯。
「11月1日現在で海にいるアオリイカ8,000万杯のうち、最終的に釣り人が持って帰るのは400万杯くらい(=5%)」
という絵になります。
まとめるとこうなります
・11月1日現在で日本近海を泳いでいるアオリイカ
→ 約8,000万杯(=3〜5万トンの真ん中4万トンを採用)
・このうち
→ 市場・飲食・観光などの「流通」に乗るぶん:25%前後(2,000万杯)
→ 釣り人が最終的にゲットするぶん:5%前後(400万杯)
→ 残り70%前後は、自然死・捕食・未利用・産卵で消える
百分率で書き直すと。
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流通するもの 約25%
-
釣り人が取るもの 約5%
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流通にも釣りにも乗らないもの 約70%
という構成です。
要約(旧CTA)
・11月1日という時点で見ると。
日本の海にはアオリイカが“まだ何千万杯も”います。
・ただし流通に乗るのは4分の1。
釣り人が取るのは20分の1ほど。
・つまり「見えていない70%」がとても多いので。
漁業者も釣り人も“うまく獲る・高く売る・おいしく食べる”に寄せたほうが得です。
・ブログでは「数字はAI推定・年によって変動」と一言添えておけば安全です。
・このネタは11月だけでなく、12月の“水温が落ちたらどこへ行くか”記事にもつなげられます。
FAQ
Q1. 年によって大きく変わる?
A1. 変わります。
黒潮の張り出し・台風・水温が高止まりした年は、秋に残るアオリイカが多くなります。農林水産省
Q2. 8,000万杯ってちょっと多くない?
A2. 1杯の平均を500gで置いているからです。
実際には200〜400gの小型がたくさんいるので、トン数で見れば同じでも杯数はもっと多くなります。
Q3. 釣り人の5%はどこから?
A3. 秋の西日本のアオリ狙い遊漁の集中を、エギングの解説記事や遊漁統計に合わせて“現実的に取りそうな幅”で置いた数字です。
沿岸資源を全部釣りで回収することは物理的に無理なので、このくらいが頭打ちと見るのが妥当です。e-Stat+1
Q4. イカの消費が多い地域はこの%より上がる?
A4. はい。
瀬戸内・四国南岸・九州西岸・沖縄など、もともとアオリイカ文化がある地域では、25%→30〜35%まで上がると考えていいです。


