最初に
10月に入り、南紀エリアの沿岸水温が 26℃台と例年よりやや高め に推移しているとの報告があります。
この「水温高止まり」は、エギングにおいてはターゲットである アオリイカ の活性タイミングが変化するサインでもあります。
なぜ今年こうした状況になっているのか――
その背景として、
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黒潮の流路変化(蛇行)
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地球規模の海洋温暖化
という2つの大きな要因が考えられます。
今回は、その2つの要因を整理しつつ、過去年次の傾向も「簡易比較表」としてまとめてみました。
黒潮蛇行と南紀沿岸水温の関係
黒潮大蛇行とは?
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日本南岸を流れる暖流「黒潮」が、通常の直進ルートから大きく蛇行する現象を指します。 海洋研究開発機構+2気象庁データ+2
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最近では、2017年8月以降、7年以上にわたりこの大蛇行状態が続いていたことが報告されています。 気象庁+2海洋研究開発機構+2
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大蛇行期には、沿岸域での水温変動・漁業資源変化・海洋生態系の影響が指摘されています。 ウェザーニュース+1
蛇行が水温に与える影響
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通常ルートから離れることで、沿岸に届く暖流・冷水の配置が変化します。 海洋研究開発機構+1
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特に、黒潮が沿岸から離れて流れた場合、沿岸の水温が平年より低くなる傾向が確認されています。 消防防災博物館 –+1
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逆に、黒潮が沿岸近くを流れたり暖水の反流が入ると、沿岸水温が高めになる“暖水塊”状況も起きます。 三重県公式サイト+1
今年南紀での影響は?
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最新報告で「黒潮大蛇行が2025年4月に終息した可能性」が指摘されています。 気象庁+1
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つまり、蛇行が縮小しつつある状況下で、黒潮が南紀沿岸に接近している可能性が高く、それが沿岸水温の上昇要因になっていると考えられます。
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そのため、今年の水温高止まりは「黒潮の正常ルート近傍への復帰 + 暖水流入」が一因と考えられます。
地球温暖化・海洋全体の温暖化の影響
海水温上昇の長期傾向
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気候変動により、海洋表面水温の上昇が地球規模で観測されています。
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日本南岸でも、「海藻が消えた」「貝類の生育が変化した」という漁業・生態系への異変が、暖水化と黒潮蛇行の双方の影響として報じられています。 関西テレビ放送 カンテレ+1
南紀沿岸での具体的な報告
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例として、串本東側では2011年1月の水温が15.2℃だったのに対し、最近では17.9℃まで上昇したという漁師の証言があります。 関西テレビ放送 カンテレ
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こうした数値上昇は「黒潮変動だけでは説明しきれない」「基底となる海水温の上昇(温暖化)が影響している」とされます。
年次比較表 ― 簡易データで傾向を見る
※ 正確な年次データ(海洋観測点毎)は公開されていない部分も多いため、数値は概況を示すもので、実測値を保障するものではありません。
| 年度 | 黒潮の流路状況 | 南紀沿岸水温傾向* | 主な影響・釣りへのヒント |
|---|---|---|---|
| 2017 | 大蛇行発生開始年 | 平年よりやや低め~変動大 | 水温低めゆえエギング浅場は遅延傾向 |
| 2018 | 大蛇行継続 | 平年比-約2℃(沿岸冷水傾向) 海洋研究開発機構+1 | 活性低下、小型主体+深場狙いが有効 |
| 2019–2021 | 大蛇行継続 | 変動幅あり、沿岸暖水反流混在 | ポイント読みが難しい年が続く |
| 2022 | 大蛇行長期化ピーク | 沿岸暖水・熱波傾向出現 九州大学+1 | 浅場へのイカ接岸も見られ始める |
| 2023 | 大蛇行継続中 | 高水温継続、海洋熱波影響 | 秋イカの接岸早期化の兆しあり |
| 2024 | 大蛇行継続 | 高水温維持 | 例年より2〜3週早く活動開始の可能性 |
| 2025 | 大蛇行終息兆し | 沿岸暖水+温暖化基調で高め維持 | 浅場シーズン込み入り早め、ランガン有利 |
*「水温傾向」は沿岸近くだけでなく若干沖合も含む広域傾向。
(※実測値データが限られるため“傾向として”読み取ってください)
釣り人が知っておくべきポイント
今年の南紀エギングの視点
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水温が例年より高め=浅場に早く差す傾向あり。ランガンスタイルでシャローから攻める価値あり。
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ただし、活性が過度に高いわけではなく、水温が高すぎると逆に中層〜深場傾向になる場合も。現在の26℃台はまだ“過程”とも言えます。
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蛇行復帰+温暖化という複合要因のため、水温だけでなく潮通し・ベイト状況・風向き・透明度も合わせて観察することが重要。
今後の変化を予測して準備する
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黒潮流路が安定し沿岸に近づくことで、水温がさらに下がりやすくなる=本格的な“秋イカ接岸期”が早まる可能性。
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温暖化基調のため、適水温域(23℃前後)が例年より高めになることも想定されます。つまり、「23℃なら釣りやすい」だけではなく、場合によっては「24〜25℃でも活性する」ことも。
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装備面では、「シャロー用軽めエギ」「早めのスローアクション」「朝夕マズメ+潮変動直後」を意識するのが得策です。
要約
今年の南紀沿岸で水温が高止まりしている背景には、
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黒潮大蛇行終息傾向による暖流の沿岸接近
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海洋温暖化による基底水温上昇
という二重構造的な影響が考えられます。
釣り人目線では、水温が例年より高め=浅場への接岸タイミングが早まる可能性を含みつつ、
ポイント読み・潮読み・ベイト状況を慎重に組み合わせて動くことが釣果アップの鍵です。


