アオリイカはエギを「餌」と思っていない?捕食反射の真実を科学的に解説

最初に

アオリイカがエギに抱きつく時、
それは「餌」と思い込んでいるからでしょうか?

答えは「NO」です。

実はアオリイカがエギに反応するのは、学習や知識による行動ではなく、本能的な捕食反射によるものです。
この記事では、エギを見つけたアオリイカがどのような仕組みで抱きつくのかを、科学的視点で解説します。

アオリイカの脳は「考える」より「反応する」

アオリイカの脳は魚類よりも複雑といわれますが、哺乳類のように「思考する」ことはできません。
その代わり、反応速度に特化した神経伝達システムを持っています。

獲物を見た瞬間、脳で判断してから動くのではなく、視覚刺激がそのまま筋肉に伝わる反射行動で触腕を伸ばします。

つまり、「食べよう」と思って抱くのではなく、「動いたから反応した」が正確な表現です。


視覚で動きを捉える高速反射能力

アオリイカは非常に発達した複眼を持ち、
1秒間に60~80フレームほどの動きを識別できます。

人間の約2倍の動体視力を誇り、
ほんの数センチの「横方向の揺れ」でも即座に反応します。

このため、エギが水中で“スッ”と動いた瞬間、
イカの脳は「逃げる小魚」と錯覚し、反射的にアタックするのです。


波動と水圧変化で察知するセンサー

アオリイカには「側線」に似た器官がなく、代わりに感圧受容細胞が皮膚に広く分布しています。

これが、
・アジが泳ぐ時の水流
・エギがしゃくられた時の波動
を感じ取り、反射行動を引き起こします。

つまりアオリイカは、目で見て動きに反応し、皮膚で波動を感じて追撃するという2段構えの感知システムを持っているのです。


なぜ止まっているエギには反応しないのか

アオリイカが最も反応するのは、「動いた瞬間」。
一方で、止まっているエギには興味を示さないことが多いです。

これは、動かないもの=死んだ獲物=魅力がない、と本能的に判断しているためです。
逆に、急に動き出したり、逃げるような軌道を描くと、
「逃がすまい!」という反射スイッチが入ります。


攻撃的スイッチが入る瞬間

アオリイカは、単に空腹の時だけエギを抱くわけではありません。

むしろ「縄張りに侵入したものを排除したい」「自分のテリトリーを守りたい」という防衛本能で抱くことも多いです。

特に春の繁殖期には、オス同士が激しく争うため、
動くエギ=侵入者と見なして攻撃してくるケースも少なくありません。


本能反応を利用するエギング戦略

アオリイカが「餌ではなく動きに反応する」ことを理解すれば、
エギングはもっと理論的になります。

ポイントは3つ。
視覚刺激(色と動き)で興味を引く
波動刺激(しゃくり・フォール)でスイッチを入れる
間(ステイ)で抱かせるチャンスを作る

つまり、「見せて→動かして→止める」の三段構成が最も効果的。
このリズムを自然に出せる人が、釣果を伸ばしています。


まとめ:アオリイカは「食べる」より「反応して抱く」

アオリイカはエギを餌と思っていません。

それは、動きや波動に対する反射的な反応。
捕食というより、「動いたものを抱く」という本能です。

この仕組みを理解すれば、
「動かす理由」と「止める意味」がはっきりし、
初心者でも釣果アップにつながります。


要約

アオリイカのエギング成功の鍵は「反射」です。
・エギは餌ではなく“動く刺激”
・反応は反射神経による本能行動
・動かして見せ、止めて抱かせる
科学的視点で見れば、アオリイカの行動は理にかなっています。


FAQ

Q1:アオリイカは何色のエギに一番反応しますか?
A:水の透明度が高い日はナチュラル系、濁りがある日はピンクやオレンジなどの派手色に反応しやすいです。

Q2:空腹でないイカもエギに抱くの?
A:はい。縄張り意識や攻撃本能で抱くことも多いです。特に春はその傾向が強いです。

Q3:フォール中とステイ中、どちらが抱きやすい?
A:最も多いのはフォール直後。動き→停止の切り替えが反射を誘発します。

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