紀州流半遊動仕掛けとは?

🎣 紀州流半遊動仕掛けとは?

潮岬や樫野のように、潮が速く二枚潮が発生しやすい磯では、
ウキを完全に遊動させてしまうと、仕掛けが馴染む前に流されてしまいます。

そのため、ウキ止めを付けてタナをある程度固定しながら、潮に自然に乗せる
これが「紀州流半遊動仕掛け」の基本思想です。


⚙ 仕掛け構成(標準型)

竿:磯竿 1.5号~2号(5.3m)
リール:25003000番(ナイロン34号)
道糸:ナイロン34
ウキ止め:糸止め(固定位置調整)
シモリ玉:ウキストッパー代用
ウキ:棒ウキ または 円錐ウキ(B3B)
サルカン:小型スイベル
ハリス:フロロ22.5号(2ヒロ〜3ヒロ)
ハリ:グレ針57
エサ:オキアミ生

🌊 仕掛けのイメージ

・ウキ止めで「ウキ下3〜5m」に設定。
・撒き餌を潮に乗せて流し、そのラインに刺し餌を合わせる。
・ウキが“立って沈み始める瞬間”がアタリ。

つまり、
「沈ませすぎず・浮かせすぎず・潮に馴染ませる」――そのバランスこそが命です。


💡 仕掛けのポイント

① ウキは重心が下の「棒ウキ」または「遠投円錐ウキ」

・潮岬のような早い潮では、棒ウキの方が安定して流せます。
・最近は感度の高い円錐ウキ(B~3B)で再現する人も増えています。


② 道糸を張りすぎず、緩めすぎず

・張りすぎると潮に乗らず、緩めすぎるとアタリが取れません。
・「風で少し糸フケが出る程度」が理想的です。


③ 潮の流れに乗せる

・撒き餌と刺し餌を同調させることが重要。
・潮のヨレを見極め、「潮目に仕掛けを通す技術」が釣果を分けます。


🎯 ターゲット魚

・口太グレ(35〜45cm)
・尾長グレ(45〜55cm)
・イスズミ、イサキ、コロダイなども混ざる

潮岬の磯では「半遊動仕掛け」で60cm級尾長が釣れた記録もあります。


🧭 現代釣法との違い

項目 紀州流半遊動 現代ゼロ釣法
ウキ止め あり(タナ固定) なし(全遊動)
ウキの浮力 B〜3B(やや重め) 00〜G2(軽め)
糸テンション 緩め気味 張り気味
狙い方 潮に自然に乗せる 層を探って沈ませる
アタリの取り方 ウキの立ち沈み ラインテンションで取る

📜 歴史と背景

この仕掛けは、1950〜1980年代に紀南一帯で主流だったもので、
特に潮岬の磯師たちは、
「潮に逆らわず、潮と語らいながら釣る」
という哲学を大切にしていました。

仕掛けはシンプルですが、釣り人の経験と潮読みの力がすべて。
まさに“職人技の釣り”です。


🖼 ご提案

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