最初に
夜行性の魚と聞くと「夜にしか動かない」と思われがちですが、
実際には昼でも普通に釣れることが多いものです。
タチウオ、アオリイカ、カサゴ、メバルなど、
本来は夜行性に分類される魚たちが、
太陽が昇っている時間にもヒットすることがあります。
今回はその理由を、生態・環境・釣り人の影響という3つの視点から解説します。
目次
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夜行性魚の基本的な生態
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昼でも釣れる5つの主な理由
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実際に昼に釣れやすい状況
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夜行性魚を昼に狙うコツ
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まとめ
1. 夜行性魚の基本的な生態
夜行性とは、夜に活動が活発になり、昼間は岩陰や海底で休む性質のこと。
これは「光を避ける」「捕食効率を上げる」「天敵を避ける」といった
生存戦略の一部です。
たとえば、
・タチウオ:暗闇で銀色の体を活かし、光を反射させて小魚を誘う。
・カサゴ:暗い岩陰から不意打ちで捕食。
・アオリイカ:夜間、視覚に頼ってベイトを追う。
ところが、彼らが「昼はまったく動かない」わけではありません。
2. 昼でも釣れる5つの主な理由
(1) 水深を変えるだけで暗くなる
昼でも水深が10mを超えると、光の届き方は一気に弱まります。
夜行性魚は「暗さ=活動の合図」なので、
昼でも深場や岩陰にさえいれば、夜と同じように動けるのです。
つまり「昼でも暗い場所」では、彼らは普通に活動しています。
(2) 濁りや曇りが“夜”の代わりになる
雨の後や曇天時は、海中の光量が大幅に下がります。
このような「ローライトコンディション」では、
夜行性の魚が昼でも捕食モードに入ることが多くなります。
特にタチウオやメバルは、光量が落ちるだけで活性が一気に上がります。
(3) ベイト(エサとなる魚)の動きに連動している
夜行性魚の活動リズムは「ベイトが動く時間」に強く影響されます。
潮の動きによってベイトが集まる昼の時間帯(たとえば干潮前後や上げ潮時)には、
夜行性の魚も同調して動きます。
つまり、「夜行性」といっても「時間」ではなく「条件」で動いているのです。
(4) 潮流や水温変化が活性を引き上げる
潮が動くと、酸素量が増え、プランクトンが舞い上がり、
ベイトが動くことで捕食チャンスが増えます。
これにより、夜行性魚でも日中の短時間に活性が上がる「プチ時合」が発生。
特に水温が安定した秋〜春に多く見られます。
(5) 人間の影響が少ないタイミングを狙う
朝マズメや夕マズメなど、人が少ない時間帯は海中が静かになります。
夜行性魚は警戒心が強いので、
騒音や振動の少ない時間帯を選んで動き出す傾向があります。
結果的に、「昼でも人が少ない・静かな環境」で釣れるケースが多いのです。
3. 実際に昼に釣れやすい状況
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曇りや雨の日:光量が少ないため夜同様に活発
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濁り潮:視覚に頼る捕食者が優位になる
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潮止まり直後:水が動き始める瞬間に一気に捕食スイッチON
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日陰・防波堤の影・テトラ帯の中:光を避ける隠れ場として最適
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秋の午後:水温が安定し、ベイトが中層に集まりやすい
4. 夜行性魚を昼に狙うコツ
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ポイント選び:日陰、岩陰、テトラの奥、深場を狙う
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ルアーカラー:暗い場所ではシルエット重視の黒・紫系が有効
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誘い方:速すぎる動きは警戒されるため、ゆっくりアクションで
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時間帯:曇天+潮止まり前後がベストチャンス
たとえばアオリイカなら、
晴天の昼でも「堤防の日陰」や「テトラ際」で抱いてくることがあります。
5. まとめ
夜行性の魚が昼でも釣れるのは、
「夜行性=夜だけ動く」ではなく、
「暗くて安心できる環境で活動する」から。
昼でも光量・潮・地形の条件がそろえば、
夜と同じように活性が上がるのです。
したがって、釣り人が昼に意識すべきなのは「時間」ではなく「条件」。
光・潮・水深・静けさを味方につければ、
昼間でも夜行性魚の良型を十分狙えます。


