南紀(紀南)では秋になるとカマス(主にヤマトカマス・アカカマス)が沿岸に接岸し、堤防や地磯からのルアー釣りやサビキ釣りで盛んに狙われます。
その群れは非常に大きく、釣果が集中するタイミングと「ピタッ」と当たりが止まる現象は、カマスの回遊習性と群れの一体行動に強く関係しています。
群れの規模
・カマスは数百~数千匹単位で群れることが多く、南紀の港湾では一帯を銀色の帯のように埋め尽くす光景が見られることがあります。
・小規模群でも数十匹規模でまとまり、同じサイズ同士が行動する傾向が強いです。
・群れが一斉に移動するため、堤防では10~30分ほどでアタリが途絶えることも珍しくありません。
遊泳速度
・生態研究によると、カマス類の巡航速度は時速3~6km程度。
・小魚を追う際の短距離ダッシュでは時速20km前後に達することもあります。
・釣り場で「ピタッ」と群れが消えるのは、数分単位で数百メートル先へ移動しているためです。
1日の移動距離
・定常的な回遊では1日あたり5〜15km前後を移動すると推測されます。
・沿岸を回遊する群れは潮流やベイトの位置を追って移動するため、潮の流れが速い黒潮接岸域では20km以上移動するケースも考えられます。
・夜間は表層を広範囲に回遊し、日の出とともに港湾・磯際へ接岸するパターンが多く、釣果の朝夕集中を生みます。
産卵と回遊ルート
・ヤマトカマス・アカカマスともに春〜初夏に外洋の表層(黒潮本流付近)で産卵します。
・稚魚は外洋から沿岸に接近し、夏〜秋にかけて沿岸や湾内に群れとして現れます。
・冬が近づくと水温低下を避けて再び沖合へ離れ、外洋の越冬場へ移動します。
・南紀の秋は、黒潮が沿岸を流れるためプランクトンや小魚が豊富で、カマスが餌を求めて
接岸する**一時的な「荒食いシーズン」**となります。
まとめ
南紀の秋カマスは
・群れ規模:数百〜数千匹
・遊泳速度:通常3〜6km/h、瞬間20km/h前後
・1日移動距離:5〜15km(最大20km以上)
・産卵場所:春〜初夏に外洋(黒潮域)→秋に沿岸接岸→冬に沖合回帰
このため釣り場では「急に当たりが止まる」現象が頻発し、群れの回遊に合わせて移動することが
釣果アップの鍵となります。


