釣りを楽しむうえで、狙う魚が「淡水魚」か「海水魚」かは大きな違いがあります。
一見すると同じ「魚」ですが、生態・体の仕組み・味わい・釣り方まで全く異なるのです。
この記事では、釣り人視点と科学的な視点を交えて、淡水魚と海水魚の違いを徹底解説します。
① 塩分濃度への適応(浸透圧の違い)
魚は常に「体内の塩分と水分のバランス」を保つ必要があります。
・海水魚
海水は塩分濃度が高いため、体の中の水分が外に逃げてしまいます。
そのため、海水魚は海水を飲み込み、エラや腎臓で余分な塩分を排出してバランスを取ります。
・淡水魚
淡水は塩分がほとんどないため、逆に水が体内に入り込みやすい環境です。
淡水魚は水をほとんど飲まず、余分な水を尿として排出しながら体内の塩分を保ちます。
👉 つまり、両者は「逆の仕組み」で生きているのです。
② 体の大きさと色の違い
・淡水魚
川や湖といった限られた空間に生息するため、全体的に小型種が多い傾向。
また、周囲の環境に溶け込むため、コイやフナのように茶色や灰色など地味な体色が多いです。
・海水魚
海は広大で環境も多様なため、色や模様が非常にカラフル。
サンゴ礁に住む熱帯魚は代表例で、カラフルさは天敵から身を守る「カモフラージュ」にもなります。
また、マグロやカジキなどの巨大魚も海に多く存在します。
③ 酸素量と体力
・淡水魚
淡水は海水に比べて酸素量が少ないため、酸欠に強い種類と弱い種類が分かれます。
フナやナマズは酸素が少ない環境でも生きられますが、トラウト類は酸素不足に弱いです。
・海水魚
酸素量が比較的安定しているため、マグロのように常に泳ぎ続ける高速回遊魚が多いです。
そのため「引きの強さ」や「泳ぎの速さ」も海水魚の大きな特徴です。
④ 味と食文化の違い
・淡水魚
川魚は独特の泥臭さを持つことがあり、刺身で食べられる種類は少数。
寄生虫リスクが高いため、焼き物や揚げ物など加熱調理が一般的です。
(例:アユの塩焼き、ウナギの蒲焼き)
・海水魚
イノシン酸など旨味成分が豊富で、鮮度さえ良ければ刺身や寿司で楽しめます。
ブリ、マグロ、アジ、イカなど「生食文化」を支えているのは圧倒的に海水魚です。
⑤ 釣りの楽しみ方の違い
・淡水釣り
川や湖で手軽に楽しめ、ブラックバスやブルーギルなどのルアーフィッシングは特に人気。
のんびりとしたレジャーやファミリーフィッシングに向いています。
・海釣り
堤防・磯・船・沖とバリエーションが豊富で、ターゲットも多彩。
釣果をそのまま食べて楽しめるのが最大の魅力です。
アオリイカのヤエン釣りや青物のルアー釣りなど、スリルある釣りも盛りだくさん。
まとめ
淡水魚と海水魚の違いは、
・生理的な仕組み(浸透圧調整)
・体の色や大きさ
・酸素量と体力
・味と料理法
・釣りの楽しみ方
といった点に集約されます。
釣り人としては、
「食べる楽しみは海水魚、遊ぶ楽しみは淡水魚」
と覚えておくとイメージしやすいでしょう。


