「アカイカ」という名前は伊達じゃない
写真を見比べれば一目瞭然。
アオリイカは全体的に白っぽく透き通った体色をしていますが、ケンサキイカ(通称アカイカ)は体全体が赤みを帯びています。
ではなぜ、同じイカなのにここまで色が違うのでしょうか?
イカの色を決める「色素胞」
イカの体色を決めているのは、皮膚にある「色素胞(クロマトフォア)」です。
色素胞には赤・茶・黒などの種類があり、筋肉の動きで広がったり縮んだりして色を変化させます。
・アオリイカ:白や透明系の色素胞が多く、環境に合わせて迷彩のように変化
・ケンサキイカ:赤や茶系の色素胞が特に発達しており、全体的に赤みが強い
つまり、ケンサキイカが赤いのは、赤系の色素胞が優位に発達しているためなのです。
赤い体色はどんな意味を持つ?
ケンサキイカが赤いのには、海で生き抜くための理由があります。
① 深場に適応した保護色
ケンサキイカはアオリイカに比べ、やや深い場所を回遊する傾向があります。
海の中では赤い光は水深10mほどでほとんど吸収され、人間の目には「黒」に見えます。
そのため、赤い体色は深場ではカモフラージュになり、外敵から身を守る効果があるのです。
② 活発な性格を反映
ケンサキイカは泳ぎが速く、回遊性が強いイカです。
赤い色素は筋肉の働きとも関連しており、活発な生活スタイルに適応した特徴とも考えられます。
③ 漁師・市場での識別のしやすさ
赤い体色は漁獲時や市場での識別にも役立ちます。
「アカイカ」と呼ばれるのはその見た目通りで、消費者にも分かりやすい特徴となっています。
アオリイカとの違い
最後に、人気の高いアオリイカとの違いを整理してみましょう。
| 特徴 | アオリイカ | ケンサキイカ(アカイカ) |
|---|---|---|
| 体色 | 白〜透明、斑点模様 | 赤みが強い |
| 生息場所 | 浅場の藻場や岩場 | 沖合や深場を回遊 |
| 釣り方 | エギング・ヤエン・ウキ釣り | イカメタル・スッテ・船釣り |
| 食味 | 甘みが強く肉厚 | 旨味が濃く刺身・寿司で人気 |
まとめ
・ケンサキイカが赤いのは「赤系の色素胞」が発達しているから
・深場では赤色は見えにくく、カモフラージュとして有効
・アオリイカとは体色・生息環境・味わいまで大きな違いがある
「アカイカ」という呼び名は見た目の特徴そのまま。
同じイカでも、生きる環境によって色や姿が違うのはとても興味深いことです。
釣り人にとっては、見た目の違いを知ることで釣り方や調理法の楽しみ方も広がります。


