「自分で釣った魚は格別に美味しい」とよく言われます。
しかし、これは単なる気分的なものなのか、それとも科学的に裏付けがあるのか。
本記事では、釣り人がよく体験する「釣り魚の美味しさ」を、鮮度・処理方法・心理効果の
3つの観点から科学的に分析し、詳しく解説します。
① 鮮度による科学的な美味しさ
釣った魚をすぐに締めて冷却することで、スーパーや市場で流通する魚と比べて圧倒的に鮮度が高くなります。
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ATP(アデノシン三リン酸)の保持
魚の旨味成分「イノシン酸」は、ATPが分解されることで生成されます。
釣ってすぐの魚はATPが豊富で、弾力と透明感のある身質を楽しめます。 -
乳酸とpHの影響
死後硬直に入る前の魚はpHが安定しており、筋肉の水分保持力が強く、ぷりっとした食感。
時間が経つと乳酸が蓄積し、ドリップ(旨味成分の流出)が起きてしまいます。 -
海水氷での冷却効果
釣った直後に海水氷で冷やすと、表面が凍結することなく急速に温度が下がり、菌の増殖を防ぎます。
この処理をしている釣り人の魚は、市販品より格段に劣化が遅いのです。
② 処理の違いが味を左右する
釣り人が行う「活け締め」「血抜き」「神経締め」は、流通魚では省略されがちです。
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活け締めの効果
暴れさせたまま放置すると、筋肉中のATPが一気に消費され、味が落ちます。
即座に締めることで、筋肉を良い状態で維持できます。 -
血抜きの効果
血液には鉄分が多く含まれ、酸化すると生臭さの原因に。
血抜きをしっかりすると、透明感と爽やかな旨味を保てます。 -
神経締めの効果
神経を潰して信号を遮断すると、身の劣化スピードが大幅に遅れます。
寿司屋や料亭で使われる高級魚も、この処理で保存性と味が向上しています。
③ 心理的要因(プラセボ効果)
科学的データだけでなく、「自分で釣った」という体験自体も美味しさを増幅させます。
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達成感による味覚増強
人間の脳は達成感を得るとドーパミンを分泌し、食事の満足度を高めます。
同じ魚でも「自分が釣った」と思うだけで味覚がプラス補正されるのです。 -
鮮度への信頼感
「目の前で釣れた魚だから安心」という意識が、余計な先入観を消し、純粋に美味しさを楽しめます。
④ 市販の魚との違い
スーパーや市場の魚と比べると、次の点で釣り魚は優位です。
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輸送時間がゼロ
市場流通は数時間~1日以上の輸送を経て並びます。
その間にATP分解が進み、旨味や食感が低下。 -
処理の徹底度
一般流通の魚は大量処理で血抜きが不十分な場合も多く、釣り人の一匹ずつの丁寧な処理にはかないません。 -
価格と味のバランス
同じ魚でも、釣り魚の方が天然・高鮮度。
スーパーで「特価」として売られる魚より、はるかに高級な味わいが楽しめます。
⑤ まとめ
結論として、自分で釣った魚は本当に美味しいと言えます。
その理由は――
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鮮度が圧倒的に高い
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締めや処理を丁寧に行える
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達成感や満足感が味覚を増強する
つまり、科学的な根拠と心理的な効果の両方が働いているのです。


