海岸や川辺、砂漠など、私たちが普段目にする「砂」。
一見すると同じような粒に見えますが、拡大すると大きさも色も形もバラバラです。
では、この砂はいったい何でできているのでしょうか?
今回は、砂の正体と構成比率、そして場所による違いを科学的に解説します。
砂は何でできているのか?
砂は、岩石や鉱物、貝殻、生物由来の物質などが長い年月をかけて砕かれ、細かくなったものです。
主な構成物質は以下のようになります。
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石英(クォーツ):地球上で最も多い鉱物のひとつで、砂の主成分。
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長石(フェルドスパー):花崗岩などに多く含まれる鉱物。
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貝殻片・サンゴ片:海岸の砂に多い、生物由来の成分。
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火山ガラス・火山岩片:火山地帯周辺の砂によく見られる。
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重鉱物(磁鉄鉱、ジルコンなど):少量ながら色の濃い砂粒として混ざることがある。
これらは、川や波、風などの力で運ばれ、削られ、丸くなりながら砂粒として堆積します。
砂の構成比率
砂の組成は地域によって異なりますが、世界の海岸砂の平均的な構成比率は以下のとおりです。
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石英(クォーツ):約60〜70%
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長石(フェルドスパー):約10〜20%
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貝殻・サンゴ片など生物由来成分:5〜15%
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火山ガラス・火山岩片:5〜10%(火山地域で多い)
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その他重鉱物:1〜5%
※例えば沖縄などの南国ビーチでは、貝殻やサンゴ片の比率が40%以上を占める場合もあります。
※ハワイの黒砂海岸では、火山由来の玄武岩が主体となり、黒い砂が形成されます。
砂の色や形がバラバラな理由
砂を拡大すると、透明な粒、白っぽい粒、黒い粒、貝殻の破片などが混ざって見えます。
これは、砂がさまざまな岩石や生物片から成り立っているためです。
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色の違い:石英は無色透明、長石は白やピンク、火山由来の粒は黒色など。
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形の違い:角が尖った粒はまだ削られたばかり、丸い粒は長い時間をかけて運ばれた証拠。
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大きさの違い:運搬される距離や波の強さによって粒径が異なる。
つまり、砂は「同じ種類の粒の集まり」ではなく、多種多様な素材が混ざった自然のカケラの集合体なのです。
地域による砂の違い
砂の構成比率は場所によって大きく異なります。
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日本の多くの海岸:石英が主体の白っぽい砂。
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沖縄のビーチ:貝殻やサンゴ片が多く、白くサラサラ。
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ハワイの黒砂海岸:玄武岩が主体で黒い砂。
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ピンクビーチ(バハマなど):赤い貝殻片が多く含まれ、ピンク色を帯びる。
同じ「砂浜」でも、構成成分が変われば色や質感がまったく違う砂となります。
まとめ
砂は、一見同じように見えても拡大すると大きさも色も形も異なります。
その正体は、石英を中心とした鉱物や貝殻片など、自然界のさまざまなカケラが集まったもの。
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主成分は石英(60〜70%)
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地域によっては貝殻・サンゴ片が40%近くを占めることも
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火山地帯では黒い火山由来の砂が主体になる
砂の粒ひとつひとつは、何万年、何十万年という時間をかけて作られた地球の記録です。
浜辺の砂を手に取るとき、そこに刻まれた地球の歴史を感じてみてはいかがでしょうか。


