昔の海辺でよく見かけた「コールタールのような黒くベタつく物質」は、主に船舶や港湾設備から
漏れ出した石油系廃油やタール成分が波で打ち上げられ、冷えて固まったものである可能性が高いです。
以下に詳細を解説します。
■ あの「コールタール」は何だったのか?
● 船底防腐材(タール系防汚塗料)
・昭和~平成初期までは、船の船底には「タールエポキシ塗料」などのタールを含む防汚塗料が使われていました。
・これらが剥がれたり、整備時に流出したものが、波で岸に漂着していました。
● 重油・廃油
・昔は現在ほど排油規制が厳しくなく、漁船や貨物船などから海上投棄された重油・廃油がそのまま海に残り、漂着することも。
● 港湾工事や岸壁の防水材
・コールタールはかつて、岸壁や堤防などの防水補強にも使われており、これが劣化して流出することもありました。
■ なぜ最近は見かけなくなったのか?
① 排出規制の強化
・1990年代以降、海洋汚染防止法の強化により、廃油や重油の投棄が厳しく禁止されました。
・港湾管理者や船主に対する取り締まりも強化され、違反には高額な罰金が課されます。
② 環境配慮型の塗料への切り替え
・近年ではタール系塗料は使われなくなり、無毒性のシリコン系やフッ素系塗料に切り替えられました。
・そのため、海中に流出しても黒く固まるような物質は減少。
③ 漂着物回収活動の活性化
・多くの海岸で地域ボランティアや自治体による清掃活動が行われており、タール様物質が見つかっても早期に回収されやすくなっています。
■ あの頃の「難儀」は環境意識の低さの象徴だった?
子ども時代に海辺でコールタールを踏み、靴がベタベタになった経験は、多くの人が覚えているでしょう。
しかしそれは、かつての環境配慮の甘さや海洋投棄が当たり前だった時代背景を反映しています。
現在は、技術の進化と意識の向上により、海がよりきれいになっている証拠とも言えます。
■ まとめ
・昔海辺にあった「コールタールのようなもの」は、船の防汚塗料や廃油などのタール系物質が固まったもの。
・現在は排出規制の強化や塗料の無毒化により、ほとんど見られなくなった。
・あの黒い物質がなくなったのは、環境保全が進んだことの象徴です。


