夏本番。釣り人にとって最高の季節ですが、同時に魚の鮮度管理が最も難しい時期でもあります。
とくに35℃近い猛暑日が続くと、釣った魚の腐敗スピードは数倍にもなります。
そこで今回は、**「真水氷より海水氷がなぜ優れているのか」**を科学的に、そして釣り現場のリアルな目線から解説します。
食中毒リスクを軽減し、美味しく安全に魚を持ち帰るために――。
1. 真水氷の落とし穴とは?
一見、氷なら何でも冷えそうに思えますが、「真水氷」には意外な落とし穴があります。
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塩分ゼロの水は、魚の体液と浸透圧が合わない
→ 魚の体表から水が入り込み、細胞が破裂しやすくなる(=身が緩む) -
解けた真水が魚に直接触れると、水っぽくなる
→ 特にアジやイサキ、アオリイカは味がぼやけやすい -
水温差によるストレスで、鮮度が急激に落ちる
→ 血が回り、身焼け(白くなる)する魚も
2. 海水氷の仕組みと利点
●「浸透圧の差」がないから、身崩れしない!
海水氷とは、海水を凍らせた氷(または、海水と氷を混ぜた状態)。
魚の体液と同じ塩分濃度のため、余計な水の出入りがなく、細胞が壊れにくいのが大きなメリットです。
●冷却温度が0℃以下になりにくく「急冷ショック」が起こらない
真水氷は0℃、海水氷は-2〜-1℃ほどですが、魚にとって自然に近い環境で冷やすことができます。
そのため、身質を保ったままゆっくり冷える=旨みが逃げにくい。
●ヌメリが取れやすく、処理がしやすい
クーラー内で海水氷を使うと、魚の表面のぬめりや血が自然に落ちるため、後処理も快適です。
3. 食中毒対策としての「海水氷」の重要性
●腸炎ビブリオ菌の繁殖温度に注目
この菌は、20℃〜37℃で急増し、魚の表面に多く存在。
真水では死なないうえに、真水氷では溶けた水が魚をぬるくすることも多いため、菌の繁殖が止まりません。
👉 海水氷で-1℃前後に保つことで、菌の繁殖スピードを大幅に抑えられます。
●真水で冷やした魚 vs 海水氷で冷やした魚
実際の調査で、同じ環境下において
海水氷で冷やした魚の方が「細菌数が1/4以下」だったという報告も。
4. 海水氷の作り方と使い方
●作り方(クーラー内で簡単!)
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海水をペットボトルやタンクに汲んでおく
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氷を多めにクーラーボックスに入れる
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海水を注いで、魚を浸す
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必要ならさらに氷を足す
※ 氷はできるだけ砕いた方が冷却効率UP!
●使用のポイント
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魚はできるだけ早く入れる(釣ってすぐ)
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エラ・内臓を抜いてから入れると、なお効果的
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魚は袋に入れず、直接つける方が冷えやすい
5. 釣り人にとっての「命綱」
炎天下での釣行では、海水氷が**釣った魚の命を守る“命綱”**とも言えます。
魚を美味しく持ち帰るためだけでなく、家族や仲間の健康を守るためにも、海水氷は強力な味方になります。
まとめ
| 比較項目 | 真水氷 | 海水氷 |
|---|---|---|
| 冷却効率 | ◎ | ◎ |
| 身崩れ防止 | × | ◎ |
| 味の保持 | △ | ◎ |
| 食中毒リスク | 高 | 低 |
| 作成の手軽さ | ◎ | ◎(海水さえあれば) |
猛暑日こそ、「氷の質」が鮮度を左右します。
「冷やせばOK」ではなく、何で冷やすかが釣果の価値を決めるのです。
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