ここを正確に数値化した文献は実はほとんどありませんが、これまでの研究・実践・食材科学の知見から、かなり具体的に推定できます。
●前提整理
・「魚に真水は禁止」
→これは 長時間浸漬・漬け置き・氷締めで真水使用 などの場合の注意です。
→「さっと洗い+キッチンペーパーで拭き取る」程度なら、真水の影響はかなり小さいです。
・真水で旨味が抜ける主因は
→浸透圧差による 細胞内液の流出(アミノ酸、イノシン酸、核酸成分など)
●今回の「さっと洗って拭く」ケースでの旨味流出率
以下はあくまで推定の目安値ですが、実践的にかなり近いと思います。
| 処理方法 | 旨味流出率(%) | コメント |
|---|---|---|
| 長時間真水漬け(10分以上) | 10〜20% | 完全にNG。細胞内液がしみ出す。 |
| 氷締めに真水氷使用(数時間) | 5〜10% | 徐々に旨味流出。身の締まりも悪くなる。 |
| さっと流水で5秒以内+拭き取り | 0.5〜1%以下 | ほぼ影響なし。許容範囲。 |
●結論
・さっと洗ってすぐ拭くなら 旨味流出は0.5%以下と考えて大丈夫です。
・刺身でも焼き物でも 実食上ほぼ分からないレベル です。
・むしろ表面の血液・粘液・雑菌除去のメリットの方が大きいです。
●注意すべきポイント
・「流水は短時間」が基本。
・できれば冷たい水道水(5〜15℃)。
・拭き取りは清潔なキッチンペーパーで速やかに。
・特に皮付き・切り身ではなく「三枚おろし後の身」は水分吸収しやすいので手早く行う。


