はじめに
アオリイカは「釣り人にとっての憧れのターゲット」であり、同時に「魚屋にとっては扱いが
難しい高級食材」。
同じアオリイカでも、見ているポイントや価値の感じ方には大きな違いがあります。
本記事では、釣り人と魚屋、それぞれの視点の違いを徹底比較しながら、「アオリイカをもっと
楽しむヒント」をお届けします。
【釣り人の視点】釣った瞬間が最高の味!
① 活アジ泳がせ or エギング、手間をかけて手に入れた1杯
釣り人にとって、アオリイカは簡単には釣れない相手。
特にヤエン釣りやウキ釣りでは、時間と技術が求められます。
だからこそ、「自分で釣った=美味しい」と感じるのは当然の心理。
② コリコリ食感が“新鮮さの証”
釣りたてのアオリイカは、透き通るような透明感とコリッとした食感。
釣り人はこの鮮度の高さこそ価値と見ます。
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③ 氷締め・神経締め・海水氷で、魚屋以上の管理も可能
最近の釣り人は、クーラーボックスの中の海水氷管理や墨袋の処理など、
プロ並みの冷却をする人も増えています。
中には「魚屋で買うより自分のほうが丁寧に扱ってる」と胸を張る人も。
【魚屋の視点】寝かせて旨味を引き出すプロの仕事
① 「釣りたて」が必ずしも“最高”ではない
魚屋や寿司職人は、アオリイカをあえて1~2日寝かせることがよくあります。
これは、酵素の働きでアミノ酸(旨味成分)を増やすため。
「寝かせイカ」は甘味がぐっと強く、ねっとりとした食感に変化します。
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② 透明度ではなく“味”重視
釣り人は「透明=新鮮=旨い」と思いがちですが、
プロは「透明感がなくても、旨味がある状態こそベスト」と考えます。
実際、透明感は数時間で消えても、味のピークはそこから1~2日後に来るのです。
③ 流通と販売のための「扱いやすさ」も重視
・すぐ変色するアオリイカは、見た目管理が難しい
・墨の処理やドリップ(汁漏れ)防止も重労働
・冷凍・真空・一夜干しなど保存加工の工夫が必須
魚屋では「見栄え」「歩留まり(ロス率)」「衛生管理」が最優先。
これが釣り人との大きな違いです。
【比較表】釣り人 vs 魚屋|アオリイカに対する視点の違い
| 視点 | 釣り人 | 魚屋(販売者) |
|---|---|---|
| 鮮度重視 | 釣りたて命!透明感が最高 | 寝かせて旨味を引き出す |
| 管理方法 | 海水氷・神経締め・即クーラー | 墨処理・真空パック・ドリップ防止 |
| 食べ頃の考え方 | 釣ってすぐが一番うまい! | 2〜3日寝かせて甘みが増す |
| 評価基準 | 透明度・歯ごたえ・自己満足 | 甘み・ねっとり食感・歩留まり |
まとめ|どちらも正解。視点が違うだけ
アオリイカに対する価値観は、「誰が」「どの段階で」関わるかによって大きく変わります。
釣り人は鮮度と釣果の喜びを重視し、魚屋は旨味と扱いやすさ、商品価値を優先します。
どちらが正解というわけではなく、それぞれの立場で“最高のアオリイカ”を追求しているのです。
ぜひあなたも、自分なりの「アオリイカのベストな楽しみ方」を見つけてください!


