1. 生まれの街、ガラス工場
かつて、私は都会のガラス工場で生まれた。
熱せられた砂と鉱石が溶け合い、職人の手によって形作られ、やがて透明な瓶となる。
私はジュースの容器として、街のコンビニへ運ばれた。
「おいしいね!」 少年の手に抱かれ、私は冷たさと甘い香りに包まれた。
その瞬間、私は役目を果たしたことに満足していた。
2. 捨てられた夜
しかし、私の運命は長くは続かなかった。
飲み終えられた私は、ある夜、公園のベンチに置き去りにされた。
風が吹き、月が静かに照らす。 誰も気づかぬまま、私は転がり、川へと落ちていった。
3. 海への旅
川の流れに身を任せ、私はゆっくりと海へと運ばれていった。
硬いアスファルトの世界から解放され、私は自由だった。
だが、それは同時に過酷な運命の始まりでもあった。
波が私を叩きつける。 岩にぶつかり、少しずつ、私の角は削れていく。
割れ、砕け、私は次第に小さくなっていった。 私を見つけたのは、一人の少女。
「きれい……!」
彼女はそっと私を拾い上げ、日の光にかざす。 かつての硬いガラスの姿は、ここではまるで宝石の
ようだった。
6. 旅の終わり、そして新たな始まり
少女は私をポケットにしまい、家へと持ち帰った。 そして、私は小さな瓶に集められ、
他の仲間たちと一緒に並べられる。
海の記憶を宿したまま、私は今、新たな役目を果たしている。 都会の部屋
4. 変化の時
何年もの時が流れた。 鋭かった私の身体は、丸みを帯び、光を柔らかく反射するようになった。
すべすべとした表面、淡い緑や青の色。 私はもはや、あの街の瓶ではなかった。
私は「シーグラス」となり、波とともに漂い続けた。
5. 砂浜の再会
ある日、波が私をそっと砂浜へと運んだ。 そこは静かで、美しい場所だった。
の片隅で、優しい光を放ちながら——。
それは、終わりではなく、また新たな物語の始まりだった。


