南紀でアイゴが増えている理由

1. 海水温の上昇(特に秋〜冬)

  • 過去数十年で冬季の平均海水温が1.2℃以上上昇
  • アイゴは暖水性魚種で、従来は冬に死滅していた地域でも越冬可能に
  • 南紀は黒潮の影響で水温が高く、定着しやすい環境

2. 藻場の減少と磯焼け

  • アイゴは海藻類を食べる雑食性魚
  • 増えすぎると藻場を食い尽くし、磯焼けを引き起こす
  • 特にヒジキ・アマモ・アカモクなどが被害を受けている

3. 漁獲対象外・未利用魚として放置されがち

  • 背びれ・尾びれに毒棘があり扱いづらい
  • 地域によっては市場価値が低く、漁獲されても廃棄されることも
  • その結果、資源量が抑制されず増加傾向に

📈どれくらいのペースで増えているのか?

地域 増加傾向 備考
南紀(紀伊水道含む) 2018年以降、定置網での混獲が急増 2021年には10〜20kg単位で入網
瀬戸内海(香川・徳島) 2003〜2022年の漁獲統計でCPUEが上昇傾向 特に2011年に当歳魚の大発生が記録
宮城県(志津川湾) 2018年に初確認 → 2021年に急増 北限拡大の象徴的事例

南紀は全国の中でも増加ペースが早く、定着率も高い地域と考えられます。

🌏全国的にも同じ傾向か?

  • 瀬戸内海・九州・四国・紀伊半島:すでに定着・増加中
  • 東北(宮城・福島):近年初確認 → 急増中
  • 北海道:まだ定着報告なし(水温的に限界)

全国的に“北上傾向”が進行中。 → 特に黒潮・暖水塊の影響を受ける地域では急増しやすい

🎣釣り・漁業・環境への影響

  • 藻場破壊による磯焼け進行
  • ウニ・アワビ・ヒジキなどの漁業資源に打撃
  • サビキ釣りでは混入率が上がり、針外しに注意が必要(毒棘)
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