カマスの群れは、ずっと同じ場所に居続ける魚ではありません。
基本はベイトを追って沿岸を回る回遊型で、条件が合うと港内に入り、合わなくなると一気に抜けます。
この「入る」「消える」を読むことが、釣果の差になります。
水産研究・教育機構の資料では、ヤマトカマスとアカカマスは日本各地の沿岸に広く分布し、アカカマスでは沖合で孵化・成長した後に湾奥浅所へ移動し、その後またやや深い30~50m帯へ移ることが報告されています。
つまりカマスは、成長段階で居場所を変える魚です。
夜の港で群れが見えるのは、常夜灯まわりに集まった小魚やプランクトンを追って接岸しているからです。
光に直接寄るというより、餌の流れに乗って入ってくるイメージです。
群れで動くため、入った瞬間は連発しやすい一方、群れが少しズレるだけで急に止まります。
一般的なカマス類は小群で行動する例が多く、群れ単位で回遊する性質が知られています。
回遊パターンを釣り人向けにざっくり言えば、
沖から沿岸へ寄る。
ベイトが溜まる港口や常夜灯周辺を回る。
潮や餌が変わるとまた抜ける。
この繰り返しです。
さらに産卵期も動きを左右します。
資料では、ヤマトカマスの産卵期は4~8月、アカカマスは紀伊水道域で6~7月が盛期とされています。
この時期は群れのまとまり方や接岸状況が変わる可能性があります。
要するにカマスの群れは、
居着き半分、回遊半分ではなく、基本は回遊が軸。
ただし餌が豊富な港では、同じ群れや別群れが何度も差し直して、居着いているように見えるのです。

