堤防釣りで大人気のアジですが、海の中では常に大きな群れを作って泳いでいます。
では、なぜアジはあんなに密集して行動するのでしょうか。
そこには厳しい自然界を生き抜くための、彼らなりの賢い戦略が隠されています。
外敵から身を守るための大きな盾
アジが群れを作る最大の理由は、外敵から身を守るためです。
海の中には、アオリイカや青物などアジを狙う大型のフィッシュイーターがたくさん潜んでいます。
小さなアジが一匹でいると、すぐに標的にされてしまいます。
しかし何百、何千という単位で密集して泳ぐことで、敵の目を錯覚させることができます。
一つの巨大な生き物のように見せることで、捕食者を警戒させているのです。
効率よくエサを見つけるため
二つ目の理由は、生きるために欠かせないエサを効率よく探すためです。
アジの主食は海中を漂う小さな動物性プランクトンなどです。
一匹の小さな目で探すよりも、数千匹の目で一斉に周囲を警戒しながら探した方が、圧倒的に早くエサの塊を見つけることができます。
誰かがエサを見つけて動きを変えれば、群れ全体が瞬時にそれに反応します。
仲間同士で情報を共有する、優れた生存本能の表れですね。
水の抵抗を減らしてラクに泳ぐため
三つ目の理由は、少しでも体力を温存しながら海を移動するためです。
前の魚が泳いだ後にできる水流を利用することで、後ろの魚は水の抵抗を減らすことができます。
自転車のロードレースで、選手たちが縦に一列になって空気抵抗を減らして走るのと同じ原理です。
群れの中で先頭を交代しながら進むことで、長距離の回遊でも疲れにくくなります。
釣果を分けるのは群れがいる「層」を見極めること
これらを踏まえて実際の釣り場で重要になるのが、群れがどの深さ(タナ)にいるかを見極めることです。
アジは群れで行動するため、いる層には魚が密集していますが、いない層には全く魚がいません。
表層、中層、底付近と、時間帯や潮の動きによって群れの位置は刻々と変化します。
周りが釣れているのに自分だけ釣れない時は、仕掛けが入っている層が群れからズレている可能性が高いです。
まずは底まで仕掛けを沈め、少しずつ巻き上げながらアジの群れがどの層にいるのかを探り当てるのが爆釣への近道です。

