堤防釣りをしていて、強烈な引きにワクワクして巻き上げたらボラだった。
そんな時の「なんだ、ボラか…」というガッカリ感、釣り人なら一度は味わったことがあるはずだ。
独特の臭みがあるからと、リリースしてしまう人も多いだろう。
でもちょっと待ってほしい。 そのボラ、捨ててしまうのは本当にもったいない。
適切な処理さえすれば、真鯛やスズキにも負けない絶品の魚に化けるんだ。
今回は、ボラの臭みを劇的に消し去る「下処理の魔法」について詳しく話していこう。
1. なぜボラは臭いと言われるのか?
そもそも、なぜボラはあんなに臭うのか。
原因は主に2つ、「生息環境の泥」と「血液」だ。 ボラは海底の泥ごとエサを吸い込むため、体内に泥臭さが残りやすい。
さらに、血液が劣化するスピードが早く、これが全身に回るとアンモニアのような悪臭に変わる。
つまり、この2つさえ取り除けば、美味しい白身魚としてのポテンシャルが顔を出すんだ。
2. 現場での「血抜き」で臭いは何%減る?
まず、釣り上げた直後の処理が勝負の分かれ目になる。
バケツで泳がせておくだけじゃダメだ。 生きているうちにエラを切り、海水の中で振って完全に血を抜く。
さらに尾の付け根も切って、神経締めまでできれば完璧だ。
では、この「完璧な血抜き」でどれくらい臭いが減るのか。
体感値にはなるが、約50%~60%の臭いが削減できると考えていい。
血液という「臭いの運び屋」を強制退去させるだけで、あのツンとくる嫌な感じは半減する。
逆に言えば、ここで血抜きをサボると、後の料理で何をしてもリカバリーは不可能だと思ってほしい。
3. 「3枚おろし+塩」で臭いはどこまで消える?
家に持ち帰ってからの処理が、第二の関門だ。
ウロコを取り、内臓を傷つけないように取り出し、3枚におろす。
この時点で、身に残っている臭いはまだ40%ほどある。 ここで登場するのが「塩」だ。
切り身にしたボラに、少し多めの塩を振って20分ほど放置する。
すると、浸透圧で身の中の余分な水分が浮き出てくる。 この水分こそが、臭みの正体だ。
浮き出た水分をキッチンペーパーで丁寧に拭き取る、あるいは酒で洗い流す。
この工程を経ることで、残りの臭みのさらに80%近くを持っていける。
最初の血抜きと合わせれば、トータルで90%以上の臭みが消滅する計算になる。
ここまでやれば、刺身で食べても「えっ、これ本当にボラ?」と驚くレベルの味になるんだ。
4. 臭みを消すための重要ポイントまとめ
-
釣った直後の血抜き: これで臭いレベル100→50へ。
-
冷やし込み: 潮氷(海水+氷)で芯まで冷やし、鮮度落ちによる臭いを防ぐ。
-
塩締め(脱水): これで臭いレベル50→10以下へ。
特に冬場のボラ(寒ボラ)は脂が乗っていて、カラスミの親だけあって味は格別だ。
夏場の居つきのボラは皮目に臭いが強いことがあるので、その場合は皮を引いて、唐揚げやフライにするのが正解。
油とスパイス(カレー粉など)を使えば、残りの数%の臭いも完全にゼロにできる。
まとめ
「ボラは臭い」というのは、半分正解で半分間違いだ。
正しい知識と手間さえかければ、これほどコスパの良いターゲットはいない。
次にボラが釣れたら、舌打ちせずにナイフを入れてみてほしい。
その手間以上の感動が、食卓で待っているはずだから。
もし処理に自信がなければ、釣太郎のスタッフに聞いてくれればコツを教えるよ。

