最初に
魚は
「高級=市場にたくさん出回る」
と思われがちです。
しかし実際は逆。
本当に旨い魚ほど、市場にほとんど出ません。
その代表格が
ヒラスズキ
寒グレ
寒尺アジ。
なぜこの3魚種は
「知る人ぞ知る幻の魚」
になっているのでしょうか。
理由① そもそも“量が獲れない”
まず最大の理由は
絶対的な水揚げ量の少なさです。
ヒラスズキの場合
・荒れた磯
・サラシの中
・網漁がほぼ不可能
つまり
釣りでしか安定して獲れない魚。
市場が求める
「数百キロ単位の安定供給」
が成立しません。
寒グレの場合
・冬限定
・磯場中心
・サイズにバラつき
さらに
尾長グレと混在し
選別に手間がかかる。
結果
地元消費で消える魚になります。
寒尺アジの場合
・30cm超えの大型は群れが小さい
・回遊が短期間
・漁獲効率が極端に悪い
大量に獲れる小型アジとは
別の魚と言っていい存在です。
理由② 「漁の仕方」が市場向きではない
市場は
・速さ
・量
・均一性
を重視します。
しかしこの3魚種は
・一本ずつ釣る
・活きたまま扱う
・締めと冷却が重要
完全に職人向けの魚です。
結果
市場流通から自然と外れます。
理由③ 味のピークが“短すぎる”
この3魚種の共通点。
最高に旨い期間が短い。
・寒ヒラスズキ
・寒グレ
・寒尺アジ
どれも
「水温が下がり切った一瞬」
がピーク。
このタイミングを
市場は待てません。
理由④ 地元で消費されてしまう
実はこれが一番大きい理由です。
・釣った本人が食べる
・知人に配る
・地元の料理屋が直接仕入れる
つまり
市場に出る前に消える。
南紀では特に顕著です。
なぜ市場に出ない魚ほど旨いのか
答えはシンプル。
「効率」を無視しているから
・荒れた日にしか獲れない
・一匹ずつしか獲れない
・扱いが難しい
効率最悪。
でもその代わり
・筋肉質
・脂が自然に乗る
・身の密度が高い
魚として理想的な育ち方をしています。
釣り人だけが味わえる特権
ヒラスズキ
寒グレ
寒尺アジ
これらは
・釣った人
・扱いを知っている人
だけが
「本当の味」を知れる魚。
だからこそ
幻の魚と呼ばれるのです。
要約
・市場に出ない=価値が低い
ではない。
・市場に出ない=
効率を無視した“本物の魚”。
南紀の冬は
その答え合わせができる
特別な季節です。

