煮付けも「骨」が命である理由
寒くなると美味しい魚の鍋料理。
アラから良い出汁が出て、野菜まで美味しくなることは誰もが知っています。
しかし、この「骨から出汁が出る」という法則は、煮付けにも当てはまります。
実は、切り身よりも骨付きの魚の方が、煮付けは格段に美味しく仕上がります。
今回は、意外と知られていない煮付けと骨の関係について解説します。
骨と皮から溶け出す「ゼラチン質」が決め手
魚の骨や皮の周りには、旨味成分とコラーゲンが豊富に含まれています。
加熱することでコラーゲンがゼラチン質に変化し、煮汁に溶け出します。
これが煮汁に絶妙なとろみをつけ、濃厚なコクを生み出すのです。
鍋料理のスープが冷えると煮こごりになるのと同じ現象が、煮付けの中でも起きています。
このゼラチン質こそが、パサつきを防ぎ、しっとりとした食感を作る鍵です。
切り身と骨付き魚の決定的な違い
スーパーで売られている骨なしの切り身は、食べやすく便利です。
しかし、骨がない分、どうしても味の深みやコクが不足しがちです。
身だけの旨味に頼ることになるため、調味料の味が勝ってしまうこともあります。
一方、釣ってきた魚を丸ごと、あるいはアラを使って煮付けると、骨の髄から旨味が染み出します。
身と骨の両方から味が出るため、複雑で奥深い味わいになります。
骨の周りの身が一番のご馳走
「骨の周りの肉が一番美味しい」とよく言われますが、これは科学的にも理にかなっています。
骨から出た旨味成分を、ダイレクトにまとっている場所だからです。
釣り人が釣った魚を煮付けにする際、頭や中骨を捨ててしまうのは非常にもったいないことです。
見た目は豪快になりますが、頭もカマも一緒に入れて煮込むのが正解です。
骨から出た出汁が煮汁を育て、その煮汁がまた魚の身を美味しくします。
まとめ
魚の煮付けを最高に美味しく食べるなら、「骨」を外してはいけません。
鍋料理と同様に、骨から出る出汁こそが天然の調味料です。
これからは、あえて骨付きのまま、あるいはアラも一緒に鍋に入れてみてください。
今まで食べていた煮付けとは一味違う、濃厚な旨味に出会えるはずです。

