ヒラスズキはスズキより美味しい。 その理由は「環境・筋肉・脂質構造」にあった。

「ヒラスズキって、やっぱりスズキより美味しいよな。」
磯釣りをやっている人なら、一度はそう感じたことがあるはずです。

同じスズキ属。
見た目も似ている。
サイズ感も変わらない。

それなのに、
刺身でも
焼きでも
ムニエルでも
なぜかヒラスズキの方が明らかに美味い。

これは気のせいではありません。
ちゃんと理由があります。

この記事では、
ヒラスズキがスズキより美味しく感じる理由を、
・生息環境
・筋肉の質
・脂の入り方
・水分量
という視点から、釣り人向けに分かりやすく解説します。


ヒラスズキとスズキの決定的な違いは「住んでいる場所」

まず最初に押さえておくべきなのは、
ヒラスズキとスズキは、ほぼ同じ魚なのに住環境が真逆だという点です。

スズキの主な生息環境

・河口
・湾内
・港湾部
・汽水域

流れは比較的穏やかで、
エサも安定して手に入る環境です。

ヒラスズキの主な生息環境

・外洋に面した磯
・荒波が当たるサラシ場
・流れが速く、足場も不安定な場所

常に波と流れに逆らいながら泳ぐ、
過酷な環境で生きています。

この「環境の差」が、味を大きく左右します。


荒波が生む「締まった筋肉」が味を変える

ヒラスズキは、
常に強い波と潮流の中でポジションをキープしています。

これはつまり、
常に筋肉を使い続けている魚ということです。

筋肉の違い

スズキ
・比較的柔らかい筋肉
・水分量が多い
・身質はやや淡白

ヒラスズキ
・筋繊維が細かく密
・適度な弾力
・歯切れが良い

刺身にした時、
ヒラスズキの方が
「コリッ」とした食感を感じるのはこのためです。

ただ硬いだけではありません。
噛むほどに旨味が出る筋肉構造になっています。


脂の「質」がまったく違う

ヒラスズキが美味しい最大の理由は、
実は脂の量ではなく、脂の質です。

スズキの脂

・脂は少なめ
・身に均一に広がりにくい
・季節ムラが大きい

ヒラスズキの脂

・量は多すぎない
・筋肉の間に細かく入る
・しつこさがない

ヒラスズキの脂は、
いわゆる「ベタ脂」ではありません。

赤身の旨さを底上げする脂。

だから、
刺身でも
焼いても
揚げても
重たくならないのです。


水分量が少ない=味が薄まらない

魚の味は、
水分量が多いほど薄く感じやすいという性質があります。

ヒラスズキは、
常に運動量が多いため、
筋肉内の余分な水分が少なめです。

その結果、
・旨味成分が凝縮される
・加熱しても水っぽくならない
・冷めても味が落ちにくい

特に、
塩焼き
ムニエル
フライ

このあたりは、
ヒラスズキの圧勝です。


同じ魚なのに「別物」と言われる理由

よく、
「ヒラスズキはスズキの上位互換」
と言われますが、

正確には、
同じ設計図で、育った環境が違う別物
と考えた方がしっくりきます。

・荒波で鍛えられた筋肉
・質の良い脂
・水分が少ない身
・クセのない上品な旨味

これらが合わさることで、
「スズキより美味しい」
という評価につながっています。


釣り人だからこそ味わえる魚

ヒラスズキは、
誰でも簡単に手に入る魚ではありません。

・荒磯
・危険と隣り合わせ
・限られた条件

だからこそ、
釣った人だけが本当の美味しさを知っている魚
とも言えます。

もしヒラスズキを釣ったら、
ぜひ
・適切に締める
・素早く冷却する
・寝かせすぎない

この3点を守ってください。

そうすれば、
「なぜヒラスズキは美味しいのか」
その答えを、舌で理解できるはずです。


要約

ヒラスズキがスズキより美味しい理由は、魚種の違いではありません。

生きてきた環境の違いが、味を変えている。

荒波が、ヒラスズキを美味しくしているのです。

 

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