【釣った魚は暴れさせるな】味が落ちる科学的理由とプロの対処法

釣り上げた魚が暴れる姿に、つい達成感を覚えてしまう方も多いのでは?

しかし――その「暴れ」が、せっかくの魚の味を台無しにしているとしたら?

この記事では、釣った魚を暴れさせると味が落ちる理由を、科学的・生理学的な視点から解説します。

さらに、釣り人が現場でできる対処法も紹介。

釣果を「最高の一皿」に変えるための知識、ぜひ最後までご覧ください。

なぜ魚が暴れると味が落ちるのか?【3つの科学的理由】

1. 筋肉に乳酸がたまり、身が硬くなる

魚が暴れると、筋肉が激しく収縮し、エネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)を大量に消費します。

その結果、乳酸が蓄積し、筋肉内のpHが低下。

これが「身の硬直(死後硬直)」を早め、身がゴリゴリに硬くなる原因になります。

🔬【豆知識】

魚の旨味成分であるイノシン酸は、死後硬直がゆっくり進むことで増加します。

暴れてATPを使い切ると、旨味のピークが来る前に分解されてしまうのです。

2. 血中ストレスホルモンの増加で「生臭さ」が強くなる

魚が極度のストレスを感じると、コルチゾールやアドレナリンといったストレスホルモンが分泌されます。

これが血中に残ると、血液の酸化が進み、生臭さの原因に。

特に青魚やイカなどは、この影響を受けやすい傾向があります。

3. 血抜きが不完全になりやすい

暴れた魚は、血液が全身に回ってしまい、血抜きが難しくなることも。

血液が残ると、酸化によって黒ずみや臭みの原因になります。

特に白身魚では、見た目にも味にも大きな差が出ます。

現場でできる!味を落とさないための3つの対処法

✅ 1. 釣り上げたらすぐに締める

魚が暴れる前に、即座に脳締めや神経締めを行うことで、ATPの消費を抑え、旨味を最大限に引き出せます。

✅ 2. 血抜きは「心臓が動いているうち」に

心臓が動いている間にエラや尾を切って血抜きを行うと、ポンプ作用で効率よく血が抜けます。暴れてからでは遅いのです。

✅ 3. クーラーボックスで素早く冷却

締めた後は、氷締めで中心温度を素早く下げることが重要。

これにより、菌の繁殖や酸化を防ぎ、鮮度を保てます。

まとめ:魚の味は「釣った後」で決まる!

釣りの醍醐味は、魚との駆け引きだけではありません。

釣った後の扱いこそが、魚の味を決定づける最大の要素です。

「釣った魚を暴れさせない」―― それは、魚への敬意であり、最高の一皿を生み出すための第一歩。

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