せっかく釣れた魚、「持ち帰って食べてみたら生臭かった…」なんて経験はありませんか?
それは、魚の処理(締め方)が原因かもしれません。
魚は釣れた後も、暴れることで体内に疲労物質がたまり、味が落ちてしまいます。
また、体内に血が残っていると、それが腐敗や臭みの原因になります。
「難しそう…」と敬遠しがちな活け締めですが、実は**「脳締め(のうじめ)」と
「血抜き(ちぬき)」**の2つを行うだけで、プロ並みに美味しく持ち帰ることができるのです。
初心者の方でも簡単にできる方法を、図解付きで解説します。
必要な道具はこれだけ!
特別な道具は必要ありません。100円ショップで揃うものでも十分です。
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フィッシング用ハサミ(またはナイフ):エラを切ったり、脳を刺したりします。
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水汲みバケツ:血抜きをする際に魚を泳がせます。
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氷とクーラーボックス:締めた魚を冷やすために必須です。
【図解】初心者でも失敗しない!2ステップ活け締め手順
では、実際の手順を見ていきましょう。 今回は、アジやグレなど、中型までの魚に共通する最も基本的な方法です。
STEP 1:脳締め(魚を即死させる)
まず最初にやるべきは、魚を即死させて暴れるのを止めることです。
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目的:暴れて旨味成分(ATP)が減るのを防ぐ。
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方法: 魚の目の少し後ろ、エラ蓋の線の延長線上あたりにある「脳」を目掛けて、ハサミの先端やピック、ナイフを突き刺します。 成功のサイン:刺した瞬間に、魚がピクッと痙攣(けいれん)し、口が半開きになり、体の色がサッと白っぽく変わります。動かなくなればOKです。
STEP 2:血抜き(臭みの元を断つ)
脳締めが終わったら、すぐに血抜きを行います。これが最も重要です。
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目的:体内の血液を排出し、臭みと腐敗を防ぐ。
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方法: エラ蓋を開け、赤いエラの上部にある太い血管(背骨の下あたり)をハサミで切り(断ち切り)ます。 切ったら、すぐに海水を汲んだバケツに魚を入れます。
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ポイント: 心臓が動いている(ポンプ作用がある)うちにエラを切ることで、血が勢いよく排出されます。バケツの中でエラから血が出て、水が赤く染まれば成功です。 魚のサイズによりますが、5分〜10分ほどで血が出なくなります。
最後の仕上げ:冷やして持ち帰る
血抜きが終わったら、魚をバケツから取り出し、以下の手順で保存します。
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冷やす(潮氷を作る): クーラーボックスに氷を入れ、ひたひたになるくらいまで海水を注ぎます(これを「潮氷(しおごおり)」と言います)。
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魚を入れる: 血抜きした魚をこの潮氷の中に入れます。芯まで冷えることで鮮度が保たれます。 (※長時間氷水に漬けると魚が水っぽくなるので、帰宅時間が長い場合は、冷えた後に水を抜いて、魚をビニール袋などに入れて氷に直接触れないようにするのも有効です)
まとめ:たったこれだけで味は劇変する
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脳を刺して動かなくする(脳締め)
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エラを切って水につける(血抜き)
このたった2つのステップを実践するだけで、スーパーで売っている魚とは比べ物にならないほど、
臭みがなく旨味の詰まった魚を持ち帰ることができます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一度慣れてしまえば数分でできる作業です。
ぜひ次回の釣行からチャレンジしてみてください。
「自分で釣って、自分で締めた魚」の美味しさは格別ですよ!

